先日の昼休み、無性に台湾混ぜそばが食べたくなりました。
このお店は家に帰る途中にあるので、いつも見かけてはいたのですがこれまで素通りしていました。店員のお姉さんががんばってチラシを配ったり、看板を何度も目にしているうちに一度入りたいなと思うようになりました。
そして今日、なにを食べるか迷いながら歩いているときに、大盛無料とかかれたボードが私の心を打ち抜いたのです。
店舗に入ると、完全にシステム化された券売機で食券を買います。複雑な処理もすべてこなしてくれるタイプは現金の取り扱いをしなくていいので、店員さんの負担が減ります。清潔な店内で、安心感があります。
卵、生ニンニク、カツオ風味のパウダー、生のニラ、秘伝のピリ辛肉ミンチがからまって空腹の胃袋を癒してくれます。癒し系大盛混ぜそばです。
ついでにご飯も最後に追加(追い飯)してさらにカロリーアップ。
お腹がキッチリと整いました。
フランチャイズ:麺やこころ
さて、こちらの店舗は麺やこころという台湾混ぜそばのお店です。
幅広くフランチャイズ展開しており、関東中心に約20店舗を展開しているとのこと。
ラーメンと違って、台湾風の混ぜそばはライバルが少なく、先行者利益をとれるという触れ込みです。また、スープがいらないので、その分仕込みの工程が少なく、味が安定しています。
マーケットの大きさはラーメンよりも少ないですが、その分ライバルも少ないというわけです。ビジネスは常に相対勝負ですからね。
フランチャイズのメリット
麺やこころのようなフランチャイズのメリットは、参入する業界について知識がなくとも、本部の提供するマニュアル、ノウハウを忠実に守ればスムーズにオペレーションがはじめられるということです。
飲食業であれば、自分一人で開発するととてつもなく手間がかかるメニュー開発をすべて本部に一任することができます。
また、一定のニーズがあることが既に加盟している店舗の実績で分かっていますから、大コケする可能性は下がります。加盟店が多ければ多いほど、ネットワーク効果でブランド力が高まり、安心して来店してもらえる可能性が高まります。
セブン-イレブンができたときに、どんなコンビニだろうと悩む人はいないですよね?新しいお店が出来ても他店舗とおなじ商品を同じ価格で購入することができると期待してくるのです。
それと同じように麺やこころを他店舗でたべてファンになったお客さんは、あの味をまたこの店舗で食べようと思って来店してもらえるのです。
マニュアルだけではうまくいかない
ここまで書いていると、事業をまだ始めていない人からみると、あたかも機械のようにマニュアルを読んでいれば上手くいくような印象を持たれるかもしれませんね。
が、加入してマニュアル通りに経営していれば、それだけで儲かるかというとそんなことはありません。フランチャイズだろうが、独立経営だろうが手を動かすのはおなじです。フランチャイズの場合はある程度、手の動かし方が定められているというだけです。
私もアジアンリラクゼーションヴィラにフランチャイズ加盟し、オーナー業を半年して感じること。
それは、どの店舗も外側から見るとフランチャイズとしての決まりを守っていますが、中では一生懸命オーナーが頭をひねって事業をしているということです。細かい部分はそれぞれのオーナーが工夫しながら経営をしています。
そして、それぞれの店舗で、開業に至ったドラマ・ストーリーがあって、生き残りをかけて必死に毎日営業しています。
本業を支える新規事業として
私が今日の昼ごはんをいただいた麺やこころは、はなしをきいてみると近隣で和食の飲食店を営業されている店舗が新規事業として手掛けている店舗でした。
新型コロナウィルス感染拡大で飲食事業の環境は激変しています。これまでと変わらずおいしいものを提供しようと頑張っていても、法人需要の減少、大規模宴会のとりやめなど、そのままの業態ではなかなか事業継続が難しい場面もあります。
元あった店舗の主要顧客ターゲットを見直しつつ、本業とは異なる飲食店事業を開始することで経営の安定性を高めようという事なのでしょう。
アイドルタイム(客足が少なくなる時間帯)の違いを利用して、近くに店舗があれば、自店舗で雇っている従業員をうまく配置することもできます。
他にもテイクアウトを強化しており、できることをすべてやろうというのが伝わってきます。
事業ポートフォリオを組みながらなんとか経営を安定させて、本業の飲食店を続けていきたいという想いを覗き見た感じがしました。
店独自の工夫もかかせない
そして店独自の工夫として、昼の大盛無料、追い飯無料、店舗独自メニューの設定、学生向けのトッピング無料サービス、チラシでのよびこみ、店内においてはおすすめトッピングのランキング紹介など様々工夫されています。
1時をすぎて、昼ごはんのお客様の流れがすこし落ち着いたところで、店員さんは慣れた様子で外に出ていきチラシを配っていました。
今すぐに来店につながらなくても、こういう地道な努力をつづけていると、来店してくれるお客様が増えます。
事業を開始したおかげで、すっかり混ぜそば一つでも視点がかわってしまいました。
混ぜそばをつくるノウハウ、ブランド力はフランチャイズ契約でもらうことができますが、最後はこのように店舗の頑張りです。
ヴィラ平和島もコツコツがんばろう。台湾混ぜそばを頂いて、そんな元気が湧いてきました。
メンアンドピース。麺は地球を救う。
ごちそうさまでした。