リラクゼーションサロンを経営していると、日々さまざまな課題に直面します。
その中でも特に重要なのが「採用」です。
ある程度店舗を開いていると、次第にお客様の数が増えていきます。するとつぎに悩むのが、人が足りない。。ということです。
どれだけ優れた施術メニューやキャンペーンを打ち出しても、それを提供するセラピストがいなければ、お客様に満足してもらうことはできません。
採用は、サロンの未来を決める大きな要素です。
しかし、良い人材と出会えるタイミングは予測できません。「今すぐにでも良い人を採用したい!」と思っても、すぐに適任者が見つかるとは限らないのです。いや、すぐには見つからないのが普通です。
そのため、常に採用の準備をしておくことが不可欠です。
採用のチャンスは突然やってくる
サロン経営をしていると、「今ちょうど良い人がいないから採用活動は後回しでいいかな」と考えてしまうことがあります。しかし、採用のチャンスは突然訪れます。
例えば、
- 他のサロンで働いていた優秀なセラピストが転職を考え始める。
- 転職活動をしながらセラピストに興味をもってもらう。
- SNSや求人サイトを見た求職者が、興味を持って問い合わせをしてくる。
このようなタイミングは、こちらがコントロールできるものではありません。採用活動はあくまで求職者の都合でスケジュールが動きます。だからこそ、いつでも受け入れられる準備をしておくことが重要です。
採用活動の「準備」は何をするべきか?
では、採用の準備とは具体的に何を指すのでしょうか?単に「求人を出せばいい」という話ではありません。私もさんざん出稿してきましたからわかりますが、書いただけではうまくいきません。
良い人材を確保するためには、次のような点を日頃から意識することが大切です。
1. 採用基準を明確にする
「どんな人を採用したいのか?」を明確にしておくことは、非常に重要です。採用基準があいまいなままだと、良い人材が現れても判断に迷ってしまいます。
例えば、
- 経験者を優先するのか、未経験者でもポテンシャルがある人を採用するのか。
- 技術力だけでなく、接客力やコミュニケーション能力を重視するのか。
- 長く働いてくれる人を求めるのか、それとも短期間でも即戦力になれる人を採用するのか。
これらの基準を事前に決めておけば、チャンスが来たときに迅速に動くことができます。といっても、働いてみないとわからないこともあるのですが、考えておいたほうがいいです。
2. 常に採用情報を発信する
「今すぐ人が欲しい!」と思ったときに求人を出しても、すぐに応募が来るとは限りません。そのため、日頃から採用情報を発信し続けることが大切です。
具体的には、
- ホームページやSNSに「スタッフ募集」の情報を掲載しておく。
- 求人サイトに定期的に掲載し、募集を継続する。
- 既存のスタッフや知人に、「良い人がいたら紹介してほしい」と伝えておく。
採用情報を常に発信しておくことで、求職者が「このサロン、気になるな」と思ったときにすぐにアプローチできるようになります。複数のサロンを探しているのが普通なので、のんびりしているとほかのサロンに仕事が決まってしまいます。
のんびりってどれくらいかというと、1日単位です。明日連絡すればいいやと思っているとダメになることが多いです。
また、最近ではサロンだけではなく、ほかの業種とも並行して職探しをしている人も多いのでそのことを意識するのも大切です。
3. 職場環境を整える
採用は、「良い人が来たら雇う」というだけではなく、「良い人が来たいと思うサロンにしておく」ことが大切です。職場環境が整っていなければ、せっかく採用できたとしても、すぐに辞めてしまう可能性があります。
そのため、
- 働きやすいシフト制度や給与体系を整える。
- スタッフ同士のコミュニケーションを円滑にする。
- 研修制度を充実させ、スキルアップできる環境を作る。
といった取り組みを日頃から進めておくことが重要です。
4. 採用面接の準備をしておく
いざ採用のチャンスが訪れたときに、面接がスムーズに進められるよう、あらかじめ準備をしておきましょう。
- 面接で聞くべき質問リストを作成しておく。
- サロンの理念や働く環境について、わかりやすく説明できるようにしておく。
- 試用期間や給与条件などを明確にしておく。
事前に準備を整えておけば、優秀な人材が現れたときに、スムーズに採用を進めることができます。入社後に、説明していたかどうかが後になって問題になることもありますので、しっかりと働くことの視線を合わせておくのが大切です。
好条件であることは望ましいですが、それよりも約束したことが守られるかどうかのほうが求職者にとっては大きいです。
採用活動は「準備が9割5分」
採用において大切なのは、「今すぐ良い人材を見つけること」ではなく、「良い人材と出会ったときにすぐ採用できる準備をしておくこと」です。準備ができていれば、チャンスが訪れたときに即座に動くことができます。
また、採用は一度成功すれば終わりではなく、継続的に行うものです。優秀な人材を確保し、定着させるためには、日頃から職場環境を整え、常に採用情報を発信し続けることが欠かせません。
まとめ
サロン経営において、チャンスは必ず訪れます。しかし、それが「いつ」訪れるかは誰にもわかりません。3ヶ月応募がないと思ったら、急に2人、3人応募があることもあります。
だからこそ、採用の準備を9割5分整えておくことが、成功への鍵となります。
- 採用基準を明確にする
- 常に採用情報を発信する
- 職場環境を整える
- 面接の準備をしておく
この4つを意識し、日々準備をしておくことで、いざチャンスが訪れたときに、スムーズに採用を進めることができます。
「良い人がいないから採用は後回し」ではなく、「いつでも良い人を迎えられる準備をしておく」ことが大切です。その意識を持ち続けながら、今日もサロン経営に励んでいきたいと思います。