サロン経営をしていると、「今日はちょっとお客様が少ないなぁ」というタイミングがどうしてもあります。
季節によって来店数が上下したり、曜日や時間帯によって混み合ったり空いたり…いわゆる繁忙期と閑散期が交互にやってくるのがこの仕事の常。ですが、実は“暇なとき”こそがサロンの将来を左右する大事な時間なんです。今回は、その活用法について振り返ります。
1. 季節や曜日ごとの“波”を理解する
暖かい季節はお客様が多い
春から夏にかけては、イベントや行事も多く、体を整えたいというお客様が増えます。薄着になるシーズンでもありますし、身体のラインや疲れが気になる方も多いですよね。
寒い季節はお客様が少ない
逆に寒い時期は外出を控える方も多く、来店数が落ち込む傾向にあります。天候によっては「今日は出かけるのをやめよう…」となりがち。
曜日や時間帯での違い
- 土日:終日忙しい傾向が強い
- 平日昼間:比較的ゆったり(閑散)
- 平日夜:仕事帰りの方でにぎわう
このように、サロンには忙しい時間と空いている時間が必ず存在します。忙しいときはもちろん一生懸命頑張りますよね。でも、実は空いている時間をどう使うかがサロンの未来に大きく影響するのです。
2. 暇な時間を成長のチャンスに変える
「今日はお客様が少ないな…」となったとき、ただ待っているだけではもったいない!
- 習得した技術の復習
- 新しい施術の勉強や練習
- SNSやブログの発信
こういった“時間があるときにしかできないこと”こそ、閑散期や空き時間に取り組むべき課題です。
施術スキルの向上、サロンの情報発信や販促の準備などは、どうしてもお客様対応のないタイミングでしか集中してできませんよね。
実際、「忙しい時はどのサロンも頑張っている」ので差は出にくいんです。でも、「そうでない時にどんな準備をしているか」が、後々大きな差となって表れてきます。
3. 現場のセラピストに動いてもらうために大切なこと
仕事の理由をしっかり説明する
セラピストさんには、どうしても目の前のお客様の施術が最優先になります。ですから、「暇な時間にSNS投稿やブログ更新をしてほしい」というのは、少し視点が変わる仕事ですよね。
その際には「なぜそれが必要か」をしっかり伝えておくと、納得して取り組んでもらいやすくなります。
- 「SNS発信で新規のお客様に知ってもらうチャンスが増えるよ」
- 「ブログを見て安心して来店してくれるお客様がいるよ」
というふうに理由や目的を説明すれば、「自分の仕事の一部なんだ」という意識が高まります。
オーナーがある程度の方向性を出す
「ブログをやっておいて」と言われても、テーマ選びや投稿の方針が曖昧だと、セラピストさんも手が止まってしまうかもしれません。
- どんな内容を書いてほしいのか
- どんな写真を撮影してほしいのか
- 更新頻度はどれくらいか
こういった基本的な方向性はオーナーが示してあげると、スタッフも動きやすくなります。最初は簡易的なマニュアルや見本を用意しても良いですね。
4. 暇な時期をうまく活用して、次の一年の成長を目指す
繁忙期にはなかなか手が回らないからこそ、閑散期や平日の空き時間を利用してサロン全体の底上げを図っていきます。
- 新しい施術メニューの導入を検討してみる
- 施術の手技をレベルアップするトレーニングを組む
- ブログやSNSで「こんなサロンにしたい」というビジョンを発信する
- サロンの内装や備品の見直しをしてみる
こうした取り組みを続けていると、いざ忙しいシーズンがやってきたときに、確かな準備やサポート体制でお客様をお迎えできるようになります。結果的にリピーターが増え、売上アップにもつながっていくんです。
本当の意味で「暇なときはない」
結局のところ、サロンに“暇な時間”なんてないんですよね。いつでもやるべきことは山ほどあります。
大切なのは、それをただの「待ち時間」ではなく「成長の時間」に変えられるかどうか。そうした姿勢を積み上げていくことで、1年後、3年後、5年後のサロンの姿が変わってきます。