リラクゼーションサロンは、平日の昼間は暇です。
お客様がリラクゼーションサロンに来るのは休日ですし、時間が空いたときに気分転換にいらっしゃるものです。病院とちがってそのために休みを取る人は少ないです。
ですから、働いている人が多い平日昼間の時間帯はどうしてもお客様が減ります。
これはリラクゼーションサロンに与えられたビジネスの前提条件です。
もちろんホットペッパービューティや公式LINEなど広告を使うなどして、平日でも集客を増やす工夫は大切ですが、相対的に見て予約は入りにくい時間帯です。とくに冬場の平日昼間はお客様が減ります。
相当指名を持っているセラピストは集客の影響は少ないですが、そうではない人もいます。
皆が指名のお客様で埋まってほしいですし、すこしずつ実力を蓄えていくことで次第に指名のお客様はふえていきますが、すべてのセラピストの指名が増えて埋まることを前提として予定を立てるのは楽観的すぎます。
ある程度は集客を増やすことは大切ですが、埋まらないと割り切って、むしろその時間をどうやって有効活用するかということを考えます。
有給休暇を計画的にとってもらうのは有効活用の一つの手段です。土日はなるべく出勤してほしいですが、そうではない平日は順番に休暇をとってもらうことでリフレッシュをうながしつつ、繁忙感をコントロールするということです。
5人フルタイムのセラピストがいれば、平日勤務できるのは3人でしょう。
土日に5人出勤するとして、残りの5営業日について、一人当たり週3日出勤で5人を掛け合わせるとのべ15人稼働。これを5営業日で割ると1日あたりの出勤は3人です。
3人の日を2人出勤の日にしても減っても、月に何日かであればあまり売上には影響はないので、ここで有給を計画的に取ってもらいます。
また、夏場は忙しく、冬場は暇なことが多いので、繁忙期を外して休暇をうまくとってもらうということを考えるのもオーナーの仕事です。この割り振りをうまくできるかどうかも安定的な店舗運営につながります。
労務環境の整備と、採用は表裏一体の関係にあります。
人を採用することで有給が取りやすくなり、またシフトの調整もしやすくなるので、働きやすさにつながります。さきほどの例でいうと、5人ではなく6人スタッフがいる状態になれば、さらに休みの取りやすさがあがります。
そうするとさらに人が増えるという循環につながります。
逆に言うと人が減ると休みづらくなり、有給が取れないということで働く人が減るということになります。
プラスの方向にもっていくのは力がいりますし、ちょっとしたことで崩れます。
しかし、マイナスの方向には気を付けていないとすぐに陥ってしまいます。
バランスを考えながら有給をうまく配分していくことで、労務環境を整えつつ運営に支障が出ないように考えていくのが私の課題です。