今回は刺激的なタイトルではじめてみましたが、3年近くオーナーをやってきての率直な感想です。
広告をすこしずつ打つようになって、成果の出しかたが去年よりもうまくなってきた気がしますが、まだまだお金を溶かしながら勉強しています。
さて、どんな広告サービスでも、それなりにお金を出すと担当者が付きます。お金を出せば出すほど、こまやかに提案をくれるようになります(笑)
それぞれの会社からは様々な提案があり、それらの中にはいい提案もあるのでどれをいつ採用するかは自分で判断しながら使うことになるのですが、使い方というのはやはり営業担当任せではだめです。理由が三つあります。
一つ目の理由が、彼らが提供できるサービスの範囲が限定されているからです。
求人でいえば露出を増やしたり、露出を増やしてくれるサービスや、求人原稿を書いてくれるサービスがあったりします。
それぞれのサービスには特徴がありますが、残念ながら一つの会社が提案できるのは自社のサービスだけです。
他社とのサービスの比較は、オーナーさんのほうがよく知っています。複数のサービスを使っているオーナーは、A社の求人の特徴はこうで、B社の求人の特徴はこう。価格はこうで、どれくらいの効果が見込めるといった肌感覚を持っています。
シビアに費用対効果を見極めて、一番いい選択をとります。
一方、営業担当には自社のサービスを売ることしかできません。
A社とB社を比較して、A社のほうがいい、という判断を下すことは、B社の職員には絶対できません。何が何でもB社のサービスをオススメするしかありません。サラリーマンですから当然ですね。
もっといいサービスがあるかもしれないのに、特定の会社だけの話を聞いていても正解はでないのです。
どんなに熱心に営業があっても、どこの会社のサービスを使うかはオーナーが考えなければいけません。営業担当は責任をとってくれません。
二つ目の理由としては、彼らが当事者意識でとことん自分達のサービスを使い切った経験がないからです。
オーナーは常に求人来ないかなと心配になって、1時間おきに求人ページ見たり、すこしでも自分達の魅力が伝わるように定期的に書き直しをしたりします。
私自身、これまで全然人が来ないという状況の中でなんとか人を集めないと、という切迫感から求人広告を出してきました。
オーナーは、毎日当たろうが外れようが自腹で、それも往々にして借金したお金を毎日溶かし続けながら応募があるのを待っています。
一方求人広告を販売している側は、一定の時間で広告を出すだけなので、緊迫感はありません。誤解がないように言っておきますが、それなりの仕事(アウトプット)はしてくれます。ただ、やはりサラリーマンとしての仕事です。
また、彼ら自身が自社のサービスを使って、何十万、何百万をつかって自腹で求人をした経験(そしてそれを無駄にした経験)がないのですから、オーナーの真剣さにはかないません。
自分で何とかするしかない、という気持ちでやっていますので運用レベルがだんだんとあがってきますので、次第に営業の提案が物足りなくなってきます(笑)
三つ目の理由は、目的を達成するためには、入口だけ広げても効果が出ないからです。
求人であれば、見てもらう人を増やす、応募してくれる人を増やすという露出強化の提案がほとんどです。しかし露出を増やすのはあくまでプロセスの一つにしかすぎず、働いてもらいたくなるような職場環境の整備、数カ月にわたる研修プロセスがないと、せっかく入社してくれても、すぐにやめてしまいます。
またカルチャーフィットしてもらうために、それぞれのセラピストの特性を見極めながらオーナーや先輩セラピストが新人を育てていくという手間がかかる作業があります。
集客でも、露出の拡大はプロセスにしかすぎず、セラピストが質の高いサービス、接客ができて初めてお客様の満足度が上がり、売上の増加につながります。どんなに新規のお客様がたくさん来ても、施術がドへたくそだったら二度とご来店されません。
オーナーの立場では全体のプロセスを見ながら採用や集客をしているので、一部分だけの提案を採用してその部分だけを強化しても、そのほかの部分が抜けていたら効果が出ないのです。
これもまた営業の立場からは見えない部分、立場上の違いなので、仕方がありません。
このように、広告媒体の営業担当の提案には、最初から構造上の限界があります。ですから、それぞれのサービスをどうやってうまく使いこなすか?を考えるのは、広告を出稿する側が考えるしかないのです。
この現実をしってから、本当の広告運用が始まります。