リラクゼーションサロンを経営していると、採用活動は避けて通れません。
良いスタッフがいてこそ、お客様に満足していただける施術を提供でき、サロン全体の雰囲気やサービスの質も向上します。サロンは人こそすべてです。
だからこそだからこそ、どんな人を採用するかは非常に重要な判断になります。
数多くの求職者の中から、「この人と一緒に働きたい!」と思える人を見つけるのは簡単ではありません。しかし、私が採用活動をしていて、特に注目するポイントがあります。それは「求職サイトでの自己紹介欄にどれだけ細かくコメントを書いているか」です。
自己紹介が詳しい人は「本気度」が違う
求職サイトには多くの応募者が登録しており、それぞれのプロフィールを確認することができます。しかし、自己紹介欄がほとんど空欄だったり、簡単な一言しか書かれていない人も少なくありません。
例えば、
- 「経験があります。よろしくお願いします。」
- 「リラクゼーションに興味があります。」
といった短いコメントでは、その人がどんな考えを持っているのか、どんな意欲があるのかが伝わりません。それでも書いてあればいいほうで、全く書いていない人もいます。
一方で、しっかりと自己紹介を書いている人は、
- なぜこの業界に興味を持ったのか
- これまでの経験や学んだこと
- 自分の強みや仕事に対する姿勢
- 将来どんなふうに働いていきたいか
といった内容を具体的に書いています。
こういった詳細な自己紹介を読むと、「この人は本気でこの仕事に向き合おうとしているんだな」と感じます。そして、その本気度こそが、良いセラピストになるための大きな要素だと考えています。
文章を書くことは「思考を整理する」こと
細かく自己紹介を書く人は、単に文章が得意なだけではなく、「自分の考えを整理し、相手に伝える能力がある」ということでもあります。
サロンの仕事は、ただ施術をするだけではありません。お客様としっかりコミュニケーションを取り、悩みを聞き、適切な施術を提供することが求められます。そのためには、言葉で自分の考えを伝える力が必要です。
求職サイトの自己紹介は、その人の「伝える力」を見る良い機会です。しっかりとした文章を書ける人は、お客様とのコミュニケーションもうまく取れる可能性が高いと考えています。
自己紹介がしっかりしている人は「努力できる人」
細かく自己紹介を書くことは、少し手間がかかります。求職サイトには簡単に応募できるシステムもありますが、それでも時間をかけて丁寧に自己紹介を書く人は、それだけ「努力できる人」だと言えます。
セラピストの仕事は、技術だけではなく、学び続ける姿勢も大切です。施術の技術は日々進化していますし、接客スキルも磨いていかなければなりません。そのため、「面倒くさいことを丁寧にできる人」は、仕事をする上でも成長し続けられる人なのです。
また、自己紹介がしっかりしている人は、面接でもしっかりと受け答えができることが多いです。「なんとなくこの仕事をやりたい」という人よりも、「自分の考えを持って仕事に取り組みたい」と思っている人の方が、長く活躍できる可能性が高いと感じます。
サロンにとって「採用のミスマッチ」は避けたい
採用する側としては、「できるだけ長く働いてくれる人」「サロンの雰囲気に合う人」を見極めることが重要です。せっかく採用しても、短期間で辞めてしまったり、仕事に対する意欲が低かったりすると、お互いにとって良い結果にはなりません。
自己紹介をしっかり書いている人は、自分の考えや希望を明確にしているので、採用のミスマッチが起こりにくくなります。
セラピストでいえば、ホテルSPAで働きたいとか、ドライヘッドスパ専門店で働きたいとか、この地域で働きたいとかはっきり書いてある人であれば、当店とはマッチしないのでそもそもお声がけもしません。
結果、必要な人だけに連絡することができます。
逆に、簡単な自己紹介しか書いていない人に連絡すると、「とりあえず応募してみた」「なんとなく働いてみたい」といった気持ちで応募している可能性が高く、実際に働き始めてからのギャップが生まれやすいのです。
しっかりと文章を書いている人は、仕事探しも真剣ー。この直感はだいたい当たっていて、しっかりと仕事のことを考えている人は大体履歴書もしっかり記入してきます。自分の経験でもちゃんと働いてくれる人ばかりです。
どんな自己紹介が理想的か?
では、具体的にどんな自己紹介が理想的なのでしょうか?
- なぜこの仕事をしたいのか?
- きっかけや興味を持った理由が書かれていると良い。
- 例えば、「自分がリラクゼーションを受けて感動した経験がある」「人を癒す仕事にやりがいを感じる」といった具体的なエピソード。
- 過去の経験と学び
- 未経験でも、これまでの仕事や学びがどう活かせるかが書かれていると良い。
- 例えば、「接客の経験があり、人と話すのが好き」など。
- 自分の強みと目標
- どんなことが得意で、どんなふうに成長していきたいか。
- 「技術だけでなく、お客様との会話を大切にしたい」「将来的には店舗を任されるようになりたい」など。
まとめ
採用活動をしていると、求職サイトで多くのプロフィールを見る機会があります。その中で、自己紹介欄がしっかりと書かれている人には、自然と目が行きます。
- 自己紹介が詳しい人は「本気度」が違う
- 文章を書くことは「思考を整理する」ことであり、仕事にも活かせる
- 丁寧な自己紹介を書く人は「努力できる人」
- 採用のミスマッチを避けるためにも、しっかり自己紹介を書いている人を選びたい
自己紹介は、その人の仕事に対する姿勢を映し出すものです。だからこそ、私は求職サイトを見て、「細かく自己紹介を書いている人」を採用したいと強く思います。