サロンを経営していると、「もっと良くしたい」という思いから、新しい制度や仕組みを導入したくなることが多くあります。
例えば、メルマガの配信。
「定期的に情報発信をしていこう」「お客様との接点を増やそう」と考え、どんな内容にするか、どのような構成にするか、そして誰がどうやって配信するのか。そういった一連の流れを整理し、仕組みとして作り上げていきます。
ここまでできると、「ひとつ形になった」と感じるのですが、実はここはまだスタート地点にすぎません。
運用するのが大変なんです
本当に大変なのは、その後の「運用」です。
店舗の制度というのは、作れば終わりではありません。
むしろ、作ったあとにそれを継続して回していくことの方が、はるかに難しいと感じています。
メルマガを例にすると、ただ機械的に配信すればいいわけではありません。
読んでくださるのは機械ではなく、実際にご来店いただいているお客様です。
だからこそ、
・失礼のない表現になっているか
・親しみやすい文章になっているか
・お店の価値がしっかり伝わっているか
こういった点を毎回意識しながら、時間が限られる中でコンテンツを作り続ける必要があります。
完全に手放しは難しい
私は一度、「仕組みができたから、制作自体は手放せるのではないか」と考えたこともありました。しかし、クオリティの部分や細かなニュアンスを考えると、現時点ではまだ完全に手を離すことは難しいと感じています。
スタッフには何度もなぜメルマガを書いているのか伝えていますが、やはりオーナーの立場とは違うのでどうしても作業になります。私ももしセラピストならそうなりますので、まあそんなものだよねと思っています。
なのでオーナーがやはり手を入れるしかないのです。ということは抜けられないということでもあります(笑)
この「制度」と「運用」のギャップは、多くの現場で起きていることではないでしょうか。
さらに難しいのは、「続けること」です。
日々の業務に加えて、新しい取り組みを継続するのは簡単ではありません。
特に2月や3月のような繁忙期、例えば確定申告の時期などは、どうしても目の前の業務に追われてしまい、後回しになりがちです。
逆算し続けるしかない
だからこそ重要なのが、「忙しくなることを前提に設計する」という考え方です。
・あらかじめ前倒しで準備しておく
・できる部分は省力化しておく
・無理のない頻度で運用する
こうした工夫をしておかないと、どんなに良い制度でも続かなくなってしまいます。
また、新しいことを始めるときは、どうしてもワクワクします。
「これでお店がもっと良くなる」と期待も膨らみますし、アイデアも次々に浮かんできます。
ただ、その一方で忘れてはいけないのが、「それを継続できるかどうか」です。
経営において本当に大切なのは、「やることの数」ではなく、「続けられることの質」だと感じています。
場合によっては、始めてみたものの費用対効果が合わない、続けるのが難しいと感じるものも出てきます。そういったときには、思い切ってやめる判断も必要です。
はじめるのは簡単、やめるのは難しい
オーナーという立場では、自分がやろうと思えば何でも始めることができます。
スタッフも、指示を出せば基本的には対応してくれるでしょう。
しかし、その裏側には、限られた人材と時間という大切なリソースがあります。
それを使ってまでやるべきことなのか、その判断はすべて自分に返ってきます。
正解はありません。
サロン経営は常に試行錯誤の連続です。
だからこそ、
「新しいことを始める」
「きちんと運用する」
「必要であればやめる」
このサイクルを回し続けることが、結果的にお店を安定させていくのだと思います。
制度を作ることに満足せず、その先の運用まで見据える。ダメだと思ったらやめる。
この視点を持つことが、経営においてとても重要だと感じています。
