■ルンバで掃除するのと自分で掃除するのどっちがきれいになるか?
少し前に参加した経営者向けのセミナーで、講師がこんな例え話をしていました。
「自分で掃除すれば、そりゃあ手作業のほうがキレイです。
でも自分が毎日掃除できるとは限らない。
一方、ルンバは完璧じゃなくても毎日動く。
1ヶ月後、家がよりキレイに保たれているのはどっちでしょう?」
その問いに、会場が一瞬静まり返りました。
完璧な1回より、続く仕組み。
この考え方は、サロン運営にそのまま当てはまると感じました。
■ ブログだって、まさに同じ構造
例えば店舗ブログ。
私がブログを書くと、熱量の高い文章ができます。いつも話していますがオーナーはだれにも気兼ねすることなく話すことができるので一番とがった文章をかけますし、それは一般的な文章とはちがうので読む人をひきつけます。
生成AIで文章がいくらでもかけるなか、自分ならではの経験や思いを込めて書くので、目立ちます。
でも——忙しいと続かないんですよ。
「書けるときに書く」
このスタイルは、一見自由に見えて、実はもっとも継続しづらいスタイルです。
一方で、完璧ではなくても、型に沿って毎日積み上がっていくブログがあれば、
1ヶ月後・3ヶ月後・半年後に圧倒的な差が生まれます。
スタッフが書いた文章でも、
ある程度の質で一定ペースで積み上がっていけば、
最終的な成果では変わらないかもしれません。
重要なのは、その取り組みが無理なく続くかどうかです。
■ プロセラピストの条件は「安定」を提供できること
リラクゼーションの現場も同じです。
毎回120%を出し切る完璧な施術は、誰にも続けられません。
・疲れている日
・体調が揺らぐ日
・気持ちの波がある日
人間である以上、必ず波はあります。
だからこそ、プロセラピストに求められるのは、
「毎回、一定以上のサービスを安定して提供する力」
です。
日々の施術を通じて技術を磨いてもらうことはもちろんなのですけれど、
そのうえで技術の土台がしっかりしているからこそ、
多少のコンディションの波があっても、施術の質が大きく崩れない。
この“安定力”が信頼につながります。
■ 経営者に求められるのは「自分がいなくても回る仕組み」をつくること
経営者にはもう一段高い視点が必要です。
それは、
自分がいなくても同じ品質が提供される仕組みを整えること
です。
店舗運営にかかわることすべてにおいて、オーナーの属人性を排して
安定した状態で実務が回る仕組みを作ることが未来を強くします。
最近やることが増えてきたので、自分でもいろいろスケジュールに追われながらやっている仕事が増えてきて、仕組みを作る重要性を強く感じています。
・ブログの型をつくる
・施術の共通ルールを作る
・研修制度を整える
・オペレーションをマニュアル化する
・誰が担当しても同じ印象を与えられる仕組みを整える
これらはすべて、
ルンバのように、毎日淡々と積み上がる仕組みを作る作業です。
■ 完璧よりも、続けられる仕組み。
ルンバの話は、ただの家電の例えではありません。
完璧よりも、継続。
天才よりも、仕組み。
ひとりの力よりも、積み重なるシステム。
普通の人が普通に働いて、成果が出る仕組みを作り上げるのが大切です。そもそもフランチャイズというのはそのようなモデルなので、なおさらです。
ビジネスの本質を思い出させてくれる、強いメッセージでした。
私自身、これからも
・続けられる環境
・積み上がる仕組み
・安定して成長するサロン
をつくることに力を入れていきたいと思います。
