セラピスト

店舗全体の目標を置かない理由

以前にも少し触れたことがありますが、私自身はサロンとして「店舗全体の数値目標」を置いていません。
経営者としては珍しい考え方なのかもしれませんが、この方針には私なりの理由があります。

スタッフには、それぞれの人生がある

サロンで働くスタッフの多くは、限られた時間の中で働いてくれています。
子どもの面倒、親の介護、大切なライフイベント。
どれも人生の中で優先すべきことであり、仕事はその一部にすぎません。

予定していた勤務日数をこなせないこともあります。
体調が優れない日もあります。
そしてそのすべてを含めて、私たちのサロンは成り立っています。

だからこそ、私はスタッフ一人ひとりが
無理なく続けられる形を大切にしたいと感じています。

数値がプレッシャーになる働き方を避けたい

もし店舗全体に大きな目標を掲げてしまったら、
スタッフごとに「このくらいはやってほしい」という割り当ても自然と生まれます。

そうなったときに心配なのは、
その数字がスタッフの働きやすさを奪ってしまうことです。

・有給を取りづらい
・休むことに後ろめたさが生まれる
・家庭の事情があったときに調整できない

・どうしても体調が悪い時に休めない

こういう空気が少しずつ積み重なると、「働きやすいサロン」から遠ざかってしまいます。ガンガン朝から晩まで働くという時代はそれが正解だったのかもしれませんが、今の時代にそのような働き方をする人は少数派になってきました(オーナーなんて仕事はその意味で少数派ですね(笑))。

もちろん、正解はありません。ただ、パートアルバイトが多いリラクゼーションサロンは、仕事と家庭のバランスを意識してスタッフが安心して働ける場所のほうがいいかなと思っています。
だからこそ、プレッシャーになるような目標設定はしていません。

個人の成長は応援したい

とはいえ、全く目標がないわけではありません。
店舗全体の目標は置かないけれど、
個人として成長してほしい、力をつけてほしいという思いは強くあります。

頑張った分だけスキルは伸びていきますし、
それは結果としてお客様の満足度につながります。
そして何より、スタッフ自身の収入にもダイレクトに影響します。

とくに、指名が増えれば業務委託でどんどん稼げるようになります。そこから先は自分が好きなように働けます。お客さまが待っている状態になるので働き方が自由になっていくのです。そういうところまでレベルアップしてほしいとおもっています。

だから私は、
「無理はしなくていい、でも成長の方向には少しずつ歩いてほしい」
そんな気持ちでスタッフを見守っています。

バランスを大切にできるサロンでありたい

サロンの仕事は、人生の中心である必要はありません。
家庭とのバランスを取りながら、無理なく働ける形があっていい。

そのうえで、一人ひとりが自分のペースでスキルを磨ける場所。
そしてその成長がお客様に喜ばれ、サロンの力になっていく。
そんな循環をつくっていきたいと感じています。

店舗全体の目標より、
人としてのバランスを大切にすること
それが長く働けるサロンをつくるための、私なりの答えです。

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