最近は求人活動に力を入れています。
とにかく求人がすべてのスタートなので、それは求人活動に力を入れています。
と同時に最近は退職する人も増えています。
人それぞれの理由があると思いますが、辞められるのはつらいです。円満な形での退社もありますが、なんとなくわだかまりのあることもあります。
いずれにしても、人が辞めるたびに新しく人を採用していくことになります。ある程度オーナーをやっていると、人が育つまでにどれだけ時間とお金がかかるのかが体感で分かります。負担は重いです。
入れ替わりの激しいセラピスト業界。
ある程度の入れ替わりは仕方ありません。雇って、育てて、やめての繰り返しをしながら少しずつ店舗に人が残っていくものなのでしょう。
一方で、人材不足がどの業界でも進んでおり、これまでのように採用が簡単にはできなくなってきました。
リラクゼーションサロンは人を採用せずに省力化することはできない業態ですので、採用した人が辞めない環境を作るしかありません。
では辞めない環境とはなにか。
いろいろ考えることがありますが、一つの考えとしてはこんな職場はいやだ、ということを考えてそのマイナスをひとつずつつぶしていくということです。
たとえば、
・労働時間が長い
・サービス残業
・有給とれない
・給料低い
・人間関係が悪い
・仕事中に休憩がない
・成長する環境がない
・オーナーがスタッフをえこひいきする
そのほかにもいろいろとあると思いますが、すべてのマイナス要素を取り除いたサロンは、一口に言えば法令順守サロンです。
書きながら自分でもできていないなというところがあります。もうしわけないです。
労働環境を整備する、法令順守するって一口に言うのは簡単ですけど、時間と手間とお金をかけないと整備できないです。
現実と向き合うとかなりの覚悟がいります。
例えば、研修する時にも業務時間中に研修をすることを徹底すれば、その分売上は減ります。また、時間もかかります。
店舗でがっつり研修すれば30万ぐらいは平気で売上げが落ちます。
その月は利益が出ません。すぐに覚えてくれない人だったらさらに研修時間がかかり、2カ月、3ヶ月と利益が出ない状態がつづきます。
早期に辞められたらその30万は帰ってきません。もう一度やり直しです。
サービス残業をさせず、仕事中も休憩をしっかりとってもらうというのも法令上当たり前ですが、コストがかさみます。社会保険にも条件を満たせば加入します。
それでも、我慢して法律、ルールを守って運営するのが、働きやすい環境をつくるという言葉の本当の意味です。生易しい覚悟ではないのです。
大手企業であれば、利益が出る体制ができていますから、その粗利で費用を吸収しても利益を出すことができます。
しかし、小さいサロンではそのような利益のバッファはありません。もちろん他のビジネスで利益が出ていればそこからまわすことはできますが、単体で見るとやはり立ち上げの時などには費用が掛かるのが当たり前です。
法令順守というのは短期的な利益を捨てるといいかえてもいいかもしれません。人が増えるまでは特に環境の維持に力を注ぐしかありません。
人手不足の時代には法令順守の意識で、丁寧に経営をしていくしかありません。
世の中全般コンプライアンスが浸透してきて、ホワイトな職場が増えているのです。そういう職場と常に比較されているという意識が必要だと感じています。
正直、法令順守ができないところからつぶれていきます。
零細店舗でやるべきはプラスの要素を積み重ねていくことではなくて、マイナスの要素をなるべく打ち消していくということです。
いずれも地味ですぐに特効薬があるものではありませんが、コツコツと整備していくことに尽きるなと思います。自分ですべてをできなくてもいいですが、何をしなければならないかは把握して専門家に依頼するべきでしょう。
すべての専門家は仕事の一部分しか見えていないので、トータルで効率よく考えることができるのは経営者だけだからです。
飲み会の開催とか、福利厚生もスタッフのモチベーションアップのためにもちろん大切ですが、マイナス要素を減らすことを徹底することが離職率を下げる。それが安定した店舗運営につながるのです。