最近、スタッフの勤務シフトを調整している中で、ふと感じることがありました。「みんな、本当にいろんな生活の背景を抱えながら働いてくれているんだな…」と。
表に見えるのは仕事の姿だけですが、その裏にはそれぞれの家庭や事情があって、そこでどれだけの協力や理解があるのかは、私には見えない部分です。
見えない部分を女性が支えているという現実
うちのサロンで働いてくれているセラピストは女性で、独身の時は仕事を中心に動けていたとしても、結婚や出産、子育て、そして親御さんの介護など、ライフステージが変わるたびに働き方も変わらざるを得ません。
「この日だけはどうしても出勤できない…」
「急に子どもが熱を出してしまった…」
そんな相談が入ることも珍しくありません。
また、ご本人が病気になって、長期離脱することもあります。
正直、サロン側からすると急な変更は困ることもあります。でも、それ以上に「みんな、できるかぎりのところで頑張ってくれている」ことを感じる場面が増えてきました。
新聞で読んだりして、女性が日の当たりにくい部分で活躍しているということは知っています。でも、オーナーの仕事をしていて、様々なケースでフルタイムで働くことができないのを目の当たりにしている今、本当にそうなんだよなと思います。
本人の努力だけではなくて家族の支えがあってこそ
スタッフとのやり取りを通して、最近強く思うことがあります。
セラピストたちが働けているのは、本人の努力だけではなく、その家族の支えがあってこそ ということです。
当たり前のことかもしれませんが、私はつい働いている本人ばかりを見てしまいがちです。でも、その後ろには、子どもを見てくれている旦那さんや親御さん、家事を分担してくれているご家族、そして送り出してくれる家族の存在がある。
見えないだけで、私たちのサロンはセラピストのご家族の協力の上に成り立っているのです。
家族が積極的に何かをしているというわけではないという方もいるかもしれませんが、安心して働ける環境があること自体がありがたいなと感じるのです。
それは、私自身も同じです。家族が元気でいてくれることが何よりのサポートなんです。
みんなで力を合わせて働く
サロンを4年やっているとスタッフの方々がそれぞれのご家庭の条件をかかえつつ働いているということが身にしみてわかるようになります。
・小さい子供の世話。
・年老いた両親の介護。
これまではサロンの働き方にセラピスト側があわせろ、という時代だっかもしれませんが、現在では本当にスタッフを採用するのが難しい時代になってきています。ここ2年くらいで求人トレンドが大きく変わっています。
そしてリラクゼーションサロンの仕事は肉体労働であり、かつ技術も求められるので誰にでもできる仕事ではありません。
お客様に癒しの時間を提供したいという強い想い。
日々新しいことを学び成長していくという覚悟。
これが働く理由にないと、つづきません。なんとなくという気持ちではまず続かない仕事です。
それだけに、日々はたらいてくれているセラピストには本当に感謝しています。
施術そのものの疲労はかわりませんが、長く働くには、家庭と仕事どちらも大切にできることが大切なんだろうなと感じます。
そうして働いてくれているセラピストの皆さんがすこしずつ力を貸してくれて、全体でみればスタッフが多くなりたっているという状態を目指して日々経営をしています。
売上が気にならないと言えばうそになりますが、それよりも、長く働いてくれる環境を私が提供できているかどうかです。
一日の売上が多い、一つのコマに売上がはいる入らない。もちろん大事です。
でも、スタッフが1人と5人のサロンでどちらが活気があって売り上げが上がるかといえばもちろん5人です。働きたいと感じてくれるスタッフが一人、また一人と増えていってくれることが最優先です。
家族は健康でいてくれるだけでありがたいもの
普段直接お話することはありませんがセラピストだけでなく、そのご家族一人ひとりにも「ありがとう」を伝えたいです。
私には見えないところで、きっと家族の方のたくさんの調整や協力がある。健康でいてくれるだけでもありがたいのです。
そのおかげで、サロンは毎日まわっています。
これからも、誰かの支えの上で働くスタッフが安心して続けられるサロンをつくっていきたい。無理をさせず、でも成長もできる場所にしたい。
まだ不十分かもしれません。でも、少しずつ改善していきます。
今日もまた、そんなことを静かに考えた一日でした。
