オーナーのつぶやき

サロンオーナーになっていい人、ダメな人

勤め人はもう十分。

いつかはサロンなど、独立してオーナーになりたいという方は多いのではないでしょうか。

独立の響き、あこがれますよね。ですが、サラリーマンと経営者(オーナー)は求められる能力が全く異なります。

オーナーとして成功できるかどうかは、適性があるかどうかがポイントになります。いくつかこの能力が大切だなということを今回は記事にまとめてみます。

お金があるか(調達できるか)

いやらしい話、これが大前提です。どんなビジネスであれ、先立つものがなければ話になりません。リラクゼーションサロンの実店舗、しかも人を雇って複数のベッドで経営をしようと考えるのであれば、どうしても1,000万円ぐらいの調達は必要です。

1,000万円のうち、200万~300万円は自己資金でためる必要はありますし、1,000万円手元にすべてのお金がなかったとしても、親から出資してもらう、投資家から集めてくる、銀行から融資を受けるなどの方法で集めることが出来るか。

資金調達はオーナーの仕事

資金調達は自分で会社経営するのであれば、永遠に付きまとう仕事です。事業でお金を調達しながら、銀行とも付き合って資金調達の道をさがしつづけるのはオーナーにしかできない仕事です。

小さいお店を経営していくのであれば無借金経営というのもありですが、ビジネスを拡大していくということであれば、銀行との付き合い方、お金の調達方法についてのスキルを身に着けていく必要があります。

銀行や信金などの金融機関からは、消費者金融の様にすぐにお金を借りることはできませんので、数週間から数か月に渡って継続的に経営に関する数字を管理して、金融機関にプレゼンできるように準備していく能力も必要になります。

労働基準法なんて関係ない働きかたができるか

オーナーになれば、現場で働く必要はありません。むしろ私は、施術をしない現場にオーナーが張り付いているのはマネジメントとして不十分だと考えています。

ですが、それは働かなくてもいいということではなく、いつも働いているという状態を意味します。オーナーに休みなんてあるようでもありません。

旅行中でも、ホテルに戻ってきたら仕事をするし、お酒を飲んだ後でも仕事をします。移動中も何か仕事をしたりしています。誰にも指示されない代わりに、コツコツ仕事をしています。

一日15時間ぐらい働くこともありますし、どうしても明日には完成させなければならない仕事がある時には、徹夜で仕事をして完成させることもあります。

小規模店舗のオーナーはハードワークしかない

人に任せる

マネジメントのスタイルは人によって全く違うので正解はないです。

現場に入って密に従業員とコミュニケーションをとりながら仕事をすることが好きなタイプもいれば、現場からは離れて人が働く仕組みをつくるタイプの人もいます。

小さい規模の会社では密にコミュニケーションをとる、ウェットな部分が必要ですが、大きくなってくると次第に後者のスタイル、仕組みで組織を動かすしかありません。そもそも2店舗以上を経営していたら、ずっと店舗にはりつくのは物理的に不可能です。

人を一人でも雇っていれば自分が事業のすべてをするのではなくて、人に仕事を任せる能力が不可欠です。

こだわりがすくない

人に自分と同じように働いてはくれません。自分の指示があいまいならば当然のこと、しっかりと指示を出していても自分の依頼した仕事通りに必ずしも仕事をしてもらえるとは限りません。

指示をして7割ぐらいのアウトプットができたらよしとすることが受け入れられる、ストレスを感じないというのも大切な才能です。仕組み化ともかかわってきますが、誰がやっても同じようなアウトプットができるような体制を作るというのが大切です。

人を多く使う仕事の場合には、完璧主義の人は向いていないです。自分一人しかできない仕事を追求したい人は組織を大きくするよりも、徹底して技術を磨き上げるほうが向いています。

セラピストも、独立してオーナーセラピストとしてお店の経営をしながら現場に入るのが好きな方もいますし、私のように現場に出ない方もいます。お店を大きくするのは、どうしても後者のタイプになります。

技術を標準化して、顧客が満足するレベルでサービスを提供することは一定のトレーニングを積めばほとんどのセラピストができるようになりますから働ける人が増えます。ですが、凄腕の技術はなかなか他の人に教えることが出来ません。

ブログ記事もほどほど書いてくれればいい

また、ブログの記事投稿でも、私が普段書いている分量でセラピストに書いてくれとお願いしても現段階では難しいでしょう。

セラピストは私と違って文章を書くための時間が限られていることもありますし、施術で体力を消耗していますし、普段から文章を書くことを仕事としている私と同じ量の文章をすぐに作成してくれとお願いするのは難しいです。

ですから、今週中にこれくらいの字数で書いてくれと指示をだします。心構えとしては、気楽に書いてほしいのでなんでもいいといっています。これなら書いてもらえます。

なお、セラピストにブログを書いてもらう方法としてはこういうことを考えています。

仕事を任せるのであれば、いきなり自分の理想をおしつけるのではなく、これならできるでしょうというレベルを設定して、少しずつレベルを上げていくという形がスムーズです。

時に厳しくなれるか

オーナーと従業員の考えは違います。ある程度経営が軌道に乗ってくると、オーナーが考えているのは先の話だったりします。

短期的に見れば損しているような行動であっても、長期的に見て行動しています。セラピストを研修に参加させると売上げは下がるかもしれませんが、

仕組みを作ることができるか

仕組み化とはいろいろありますが、私が店舗経営で意識しているのは複数の人数で仕事を確認することでエラー、不正が発生することを未然に防ぐという管理的な部分と、店舗の売上をのばすためにやってほしい仕事を明確化して、それぞれの仕事にインセンティブをつけるということです。

管理部分(現金の取り扱いなど)は仕組みをある程度作ることが出来ますが、売上を伸ばす方は自由度が高いというかやり方が多岐にわたるのでいろいろ考えることがあります。

学び続けることが出来るか

オーナーとして成長していくには、多岐にわたる知識の習得が欠かせません。

例えば、マネジメントは店舗の経営をしていく以上は常に磨いていかなければなりません。最初は不十分なことがあっても、少しずつ効率的な店舗経営をしていくために改善を繰り返しています。

税金や経理の知識、ウェブの知識等も少しずつ身に着けていったほうがいいです。

一方、現場で必要になる細かい仕事の知識というのは、セラピストに任せています。例えばよりよい施術を追求するというのはセラピストの仕事で、施術の技術を磨くことは私はやりません。家で嫁さんにマッサージを時々することがありますが「本当に下手だね。本当にオーナーなの?」と言われる始末です。

ですが、セラピストが売上を上げやすい環境づくり、また技術を習得しやすい環境づくり、モチベーションアップのための取り組みは私の仕事です。今の仕事は前よりもベターではありますが、もっといいやり方があるはずだという気持ちで日々仕事をしています。

例えばお客様に入力してもらうカウンセリングシートも電子化できないかな、とか楽にする方法はないかと考えています。お客様が詰まって忙しい日は、セラピストはデータを入力する時間も惜しいものです。改善できれば少しはゆとりがでるのではないかという発想です。

粘り抜く力

なんとも形に表しにくいのですが、粘りの力、なんとしても結果を出すぞという気持ちも大切です。起業したてのときにはとにかく超絶ブラック、いまでも正直私の働きかたはブラックです。

頑張ったところで成果が出るかどうかもわかりませんが、とにかくがむしゃらに成果が出るまで頑張る。

1日終わったところで、ブログが8割ぐらいかけていたら、残りの部分も勢いで完成させる。そういうねばりが必要です。

あとひと踏ん張りのねばり

なお、当店では労働基準法をまもっていますので、従業員のセラピストが勤務時間を超えてねばりのサービス残業することはありません。

楽観的になれる

店舗を経営しているといろいろなトラブルもありますが、チームで頑張っていくんだというビジョンを示して、その方向に向かってひたすら努力することが求められます。

トップが弱気なようでは、従業員にすぐつたわってしまいます。この人頼りないな~と思われたら、うまくいくものもうまくいきません。

オーナーはある意味、ウツつきです。従業員は確実に言われたことをするのが仕事ですが、オーナーは将来の不確定な未来にベットして仕事をしています。

将来の実現していないことをさも実現するかのように言い続けているわけで、実現したらまた次の実現していないことについて語りだす。それが失敗することもあるわけですから。

そういう悩みを抱えながら、経営プランを立てるまではいろいろ悩むし、検討しますが、ある程度の情報が得られたところで方針を決めてそれで走り始めます。まー、何とかなるでしょう、という感じです。

店舗経営は隠れたリスクだらけ

店舗経営のリスクはたくさんあります。台風・洪水・地震・感染症といった天災や従業員が病気・退職してしまう、困ったお客様が来るなど、把握しているリスクもあるし、私が認識していないリスクもあります。

リスクを過大に見積もると行動できなくなります。そもそもリスクにビビっていたら起業もできません。

準備はある程度しますが、一度決めたら楽天的にゴーできるかどうかは大切な才能です。

これまでの知識を応用する

アイディアを応用していく事も大切てす。私がこのブログで書いているのも、リラクゼーションサロンのオーナーはブログを書くことは一般的ではありませんが、他の業界でうまくいっている人を知っているからです。

また、私自身もほかのブログを更新するうちに少しずつ実感がでてくるという経験をしています。

ブログはすぐには成果は出ませんが、継続していく事で役に立つということを他の経験から応用しているのです。

また、助成金の申請でも、この助成金のアイディアは他にもつかうことができるなとかカンを働かせます。

他店舗のリラクゼーションサロンに勉強のために行くことがありますが、セラピストの接客姿勢、流れている音楽、施術の流れ、照明、備品、内装などいろいろ学ぶことは多いです。

誰に言われるわけでもないですが、それをうまく応用する力。1を聞いて、10を知る力というのも大切です。

やってみないとわからない

ここまでいろいろ書いてきましたが、適性があるかどうかは正直やってみないとわかりません。私もヴィラのオーナーになるまで、本当の管理職の経験はありませんのでやってみて初めて知ることが多いです。

会社員として管理職を経験したことはありますが、人事権が与えられていないですし、自分の裁量でできることなんてほとんどありませんし、出勤時間がきまっている中間管理職は、本来の意味での管理職ではありません。労働者です。

オーナーになって管理職とは、経営とは何かを考えるようになります。

零細企業の経営で偉そうなことは言えませんが、今日書いたことはこれからも自分で意識して身に着けていきます。

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