リラクゼーションサロンを経営していると、常に課題になるのが「採用」です。
どれだけ集客が順調でも、現場に立つ人がいなければお客様に施術を届けられません。定期的にスタッフは入れ替わります。
だからこそ、採用はオーナーにとってとても大切なテーマです。
私自身、これまで何度も「どうすれば良い人が来てくれるのか」と頭を悩ませてきました。求人媒体に出す、SNSで発信する、研修体制を整える――できることはすべてやります。
一年前よりも頑張っている自信はあります。
けれど、応募がすぐに来るとは限りません。
人手が足りない時期には「とにかく誰でもいいから入ってほしい」と焦る気持ちが出てしまいます。けれど、その焦りが失敗につながることもあるのです。
苦い失敗からの学び
以前、急いで人を採用した結果、サロンの雰囲気に合わない方を迎えてしまったことがありました。
最初は戦力になりそうだと期待していましたが、価値観や人柄がスタッフとうまくかみ合わず、1か月で退職に。
あまりにも合わなさ過ぎたので、いまでは語り草になっています。スタッフからも「あの人はちょっと、、な人でしたね~」と笑い話になっています。
ただ、その時は教育にかけた労力も無駄になり、残されたスタッフも疲れてしまったのを覚えています。
ですから、焦って採用するくらいなら、待つ勇気を持つべきです。セラピストは適性がある仕事で、入り口では「人を癒したい」という気持ちを強く持ってくれている人が多いです。
しかし、それが働きにつながるかというと必ずしもそうではありません。経験を積んでいくと次第にあう人と合わない人の違いが分かってきます。
ご縁がつなぐ温かいチーム
一方で、オープニングスタッフ達をはじめとして本当にありがたい出会いもありました。
長く働いてくれているスタッフたちは、技術はもちろん、人柄もサロンにぴったり。いや、彼女たちがこの店舗のカラーを作ったといったほうがいいかもしれません。
自然と周りに温かい空気をつくり、いつの間にかチーム全体がワイワイと笑顔に包まれるようになりました。
お客様にとっても「いつ来ても安心できる顔ぶれ」があることは大きな信頼につながります。経営者として、そして同じ仲間として、彼女たちがいてくれることに心から感謝しています。
採用は「ご縁のもの」
採用は言い方は悪いですが、釣りのようなもの。仕掛けを整え、餌を工夫し、あとは魚がかかるのを信じて待つようなものです。
やるべきことはやった上で、最後は焦らずご縁を信じてじっくりと待つ。そうして来てくれた人こそが、お店に長く根づいてくれるのだと思います。
時間が経過してお店のカラーがでてくれば、次第にお店にあいそうな人も定まってきますし、人も増えてくるので焦らず向いた人を採用できるようになります。
今一緒に働いてくれているスタッフの存在そのものが、その証明です。
これからも焦らずじっくりといい人を採用し続けていきます。
