求人活動は新規の方だけにあらず
求人活動をする上で、まず大前提となるのは「見てもらわないと話にならない」ということです。
どれだけ魅力的な職場であっても、求職者の目に留まらなければ意味がありません。
特にセラピストの求人市場は競争が激しく、勤務地や習得できる技術など、求職者は選び放題の状況にあります。給料が他業界で引きあげられていることもあり、セラピストという仕事以外の仕事との競争という面も出てきています。
そんななかでなんとか業績を維持していくには、新しい力が必要です。この業界はお客様と一対一の接客なので、スタッフがいなければ何もできません。オーナーがどんなきれいごとを言っても何も始まりません。
自然と、なんとか新しい人に来てほしいという意識が強まります。
そのため、新規の求職者に向けてのアピールに力を入れがちですが、ここに落とし穴があります。それは、「既存のスタッフに目を向けているか?」という点です。
お店を立ち上げたばかりの頃は、スタッフ全員が余裕のない中で力を合わせ、何とかやりくりしていたものです。
しかし、時間が経ち、人が増えてくると、一人ひとりとコミュニケーションをとる時間、話す時間が減っていきます。オーナーのバックヤードの仕事が増えて、その仕事に忙殺されるようになってきます。
複数店舗を運営するようになると、その傾向はより顕著になります。
これはある程度仕方のないことです。店舗として成長するには、オーナーがすべてのスタッフと密接に関わり続けるのは難しくなります。しかし、それでも「できる気配り」は必ずあるはずです。
既存のスタッフに感謝
そもそも、新規採用に向けて自由に動けるのは、今働いてくれている既存スタッフが安定してお店を支えてくれているからこそです。
事業が急成長すると、この当たり前の事実を見失いがちですが、しっかりと意識しておく必要があります。
もし人に目をかけることができなくなると離職率が上がります。入っては抜けるという職場ですと、どんなに新規の人を採用しても意味がありませんし、技術が安定しないのでお客様も離れてしまいます。
今年は既存のスタッフと向き合う一年に
去年店舗を増やしたので、すこし新規のセラピストさんを募集していかなければならないフェーズが続いていましたが、今年は特に、既存スタッフとの関係を維持するための時間を確保するべき時期だと感じています。
新しい人材を迎えることはもちろん大切ですが、それ以上に「今働いてくれている人を大切にする」という姿勢が、結果としてお店の安定と成長につながります。
事業を立ち上げるのは簡単ですが、維持し続けるのは非常に大変なことです。維持していくのは、オーナーの意を汲んで指示を出さなくても安定的に働いてくれるスタッフがそろっているからです。
今働いてくれているスタッフの存在に感謝しながら、魅力的な職場になるようにすこしずつ前進していきます。