最近、外注を増やしています。
経理、ブログ構成、求人の原稿チェック、Instagramの下書きづくり――
正直、どれも自分でやろうと思えばできる仕事です。
でも、それを全部自分でやっていると、いつまでたっても「オーナー」というより「何でも屋」になってしまう。
そんな自分に気づいてから、意識的に任せることを考えるようになりました。
外注は「時間を買う」ということ
外注を使う理由は単純で、自分の時間を確保するためです。
そもそも現場の仕事はすべてセラピストに任せています。最初のころは手伝うこともありましたが、今では現場の仕事はすべて任せていて、私は現場以外の仕事をひたすらやっています。
それでも、忙しくなってくると、どうしても目の前のことに追われてしまいます。
経理入力、出退勤の確認、キャンペーン作成、シフトの調整…。
どれもサロンを回す上で大事ですが、オーナーがずっと定型業務に張りついていては、先のことを考える時間がなくなります。
外注を使えば、細かい作業を誰かに任せることができ、その分、次の戦略を考える時間が生まれる。それこそが、オーナーの仕事の本質だと思います。
自分の時給を上げるという意識
先日も書きましたが、外注を進めるというのは、経営者としての自分の時給を上げることを意識することでもあります。
自分ができる仕事を他人にお願いする以上、その時間をどう使うかが問われます。
もし外注した分の時間をダラダラとネットを見て過ごしていたら、
「だったら自分でやったほうがいいじゃないか」という話になります。
だからこそ、「空いた時間をどう活かすか」という意識が自然と生まれます。
たとえば、このブログを書くのは、まさに私にしかできない仕事です。
現場に行ってスタッフに声をかけたり、将来の戦略を練ったり、読書をして新しい発想を取り入れたり。あたらしい場所にいって経験をすることも大切です。
私にしかできないことに時間を使うために、外注している。
そう考えるようになってから、仕事の密度を上げるようにしています。
外注は「規律」を生む
もうひとつ、外注を進めて感じたのは、自分の中に規律ができるということです。
ビジネスというのは他人との約束で成り立っています。
つい後回しにしてしまう仕事も、外注先とのやり取りがあると、
「いつまでに」「どの形で」と自然に自分を律するようになります。
また仕事の要求水準も明確になります。
自分一人でやっていると、「まあこんな感じで」という感じになりがちです。
それはそれで正解なのですけれども、他人からするとそれでは困ってしまうので、どの水準の仕事をすればいいのか明らかにするために、要求水準が決まります。
つまり、外注を通して他人との緊張感が自分を整えてくれる。
これは意外な副産物でした。
外注で生まれる「成長のサイクル」
任せることで時間が生まれ、時間を使って考え・学び・発信できる。
そしてその発信がサロンのブランド力を高め、また次の外注や仕組みづくりにつながる。
そんな成長のサイクルが回りはじめると信じています。
外注とは、単に作業を減らす手段、楽をする手段ではありません。
自分を高めるきっかけであり、経営を整えていくための手段です。
最後に
「自分でもできることを他人に任せる」ことには、最初は勇気がいります。
最初にサロンを始めたときは現場にいなかったらどうなるのかと不安です。でも、ちゃんと指示を出して、ルールを定めていけば、スタッフはしっかり働いてくれます。口出ししても邪魔なだけというレベルになります。
やってみると、得られるものは想像以上に大きいのです。ほとんどの人がこのような経験をすることなく、働く側の立場にしかたったことがないのですから。
そこからさらに合理化を進めていく。
時間が生まれ、仕事の質が上がり、自分の思考に余白ができる。
そして何より、「オーナーとしての役割とは何か」を改めて考えさせてくれます。
外注とは、時間と規律と成長を手に入れるための投資。
これからも、うまく頼りながら、より強いサロン運営を目指していきたいと思います。
