つくづく最近思うのは、オーナーになると仕事で必要な情報は自分で取りに行かないとだめだと感じています。
サラリーマンとして働いている場合には、事業主が必要なことは従業員に伝える義務がありますので、必要な情報は基本的に待っていれば入ってきます。
・会社の勤務に関する変更点
・新サービスの導入
・キャンペーン情報の更新
従業員は言われたことをやるだけではだめだ、なんていわれることもありますが、職務によって責任が限定されているので、責任の範囲の仕事をするとなると自然と待ちの姿勢になります。
情報は自分で取りに行くしかない
一方で事業主の立場になると、自分で必要な情報はとりに行かないといつまでたってももらえません。
私もガツガツ情報をとらないといけない現実に最初戸惑いましたが、必要な情報は待っていても手に入りません。経営しているうちに情報を撮り続けるしかない、それも常に積極的な姿勢を持ち続けるということの大切さに気が付きます。
助成金関係の情報は知らないと損をする
また、必要な情報がわかったとしても、わかりやすくまとまっていることは少ないですし、仮にまとまっていたとしても自分の事業にとっての正しい情報かどうかはわかりません。
例えばリラクゼーションサロンの経営で利用することができる助成金・補助金(以下「助成金」といいます)が挙げられます。
助成金はうまく利用することができれば人材育成や設備投資を自己負担を減らして進めることができます。国は従業員教育に対して手立てを打つ事業所に対しては様々なサポートをしてくれているのです。
問題は、この助成金に関する情報がバラバラで、制度の実態を把握すること自体が難しいです。利用できる要件にあてあまるのかどうなのか。当てはまるとして何をしなければならないのか。クリアすべき課題は何か。
制度の概要・詳細を把握し、自社の状況を把握し、そのギャップを埋めていく作業はなかなか骨が折れるものです。
申請に必要な正しい情報そのものは、お役所のウェブサイトにすべて掲載されています。
ですが、正確な情報と読みやすさというのは時に相反するもので、正確なだけに要点がわかりにくいことがあります。また、助成金と一口に言っても、適用を希望する事業所が満たすべき条件が微妙にすべて違うのも頭を悩ませます。
便利なサイトはあるが、調べるのがめんどう
最近では、雇用している人数、社会保険の加入状況などの条件を打ち込むことでポータルサイト上で「あなたが利用できる助成金はこちら」と表示してくれるうえに、助成金申請が得意な社会保険労務士に依頼することができるサイトも複数あります。
そもそも使えないと思っている事業所のオーナーも多く、助成金が使えるという発想を持つまでが大変です。
申請作業自体は専門家におまかせするとしても、どういう理屈でそれぞれの助成金(事業者が、事業を発展させるための投資にについて、一部金額を国が出してくれる制度)ができているかということを知っておいたほうが融通が効きます。
税金は自分で調べないと損をする
税金関係の手続きは、税理士に丸投げされている事業者さんが多いかもしれないですが、経営しているのであればどのように税金が決まっているのかを知っておいたほうがいいです。
税理士は税制についての知識を貯えており、あらゆる分野の税制について一定知識をもっているプロフェッショナルで、任せようと思えば領収書をすべて投げて確定申告に必要な決算書類をすべて作ってもらうことができます。
ですが、お願いする税理士がリラクゼーションサロンの事業に必ずしも明るいわけではありません。
税務の知識がないと、税金関係については税理士の判断により機械的に言われたとおりにやることになりますが、税理士も間違うことはあります。
こう処理すべきと決まったあとの税金の処理方法については詳しいですし、間違いはないのですが、事業には詳しくないのでそもそも処理方法に工夫の余地があったということが起こるのです。
経費の取り扱いにそれは如実に現れます。
アロマオイルは経費になる?
例えば、当店では施術に利用する精油(アロマオイル)を複数使用しています。お客様の要望は人それぞれですので、一つではなく10種類以上の香りを用意しています。
もし、当店が依頼した税理士さんが、当店のサービスはもみほぐし専門のサロンでオイルを使うマッサージはしていないと勘違いしたまま税務申告をお願いしていたら、アロマについては経費として使っていることを認めてくれないかもしれません。
たしかにお客さまへのサービスとして利用していないのであれば認められないですが、実際には使っているわけですから、バリ式リンパマッサージのことを説明して堂々と経費に入れることができます。
マッサージも経費になる?
また、一般的にリラクゼーションを目的としたマッサージの費用は経費にはなりません。もし私が不動産賃貸業をしていたら、マッサージの費用を経費にいれることはかなり難しいでしょう。
ですが、私はリラクゼーションサロンのオーナーをしています。他の店舗のマッサージを受けて実際に経営に役立てている、業務に関係があるとはっきりと分かる説明ができれば経費になりえます。
例えば先日、他店舗様にお邪魔した際のレポートなどを書いて、メモとしてのこしています。
経費の判断は、売上を上げるのに役立っているかが前提条件で、あとは程度問題ですから何でもかんでも経費にできるわけではありませんが、事業の性格上、私の場合はマッサージを受けることが経費にできる範囲に入ってくるのです。
ですから、「マッサージ代は経費ではないですね」と税理士に言われたからと言ってすぐに納得するのではなく、正しい知識と根拠をもって「こういう理由で経費になると思います」
といえば税理士さんの判断が変わってくることもあります(それなりに実態=事業としての継続的な売上がないと流石にリラクゼーションサロンをやっていますといっても経費としては認めてくれないと思います)。
黙っていても誰も教えてくれないのが税金の知識
ここらへんは税制そのものの知識、さらに経費に関する知識を持っているかどうかで変わってきます。
税金の知識はとても経営するうえでは大切なことですが、黙っていると誰も教えてくれません(笑)
なお従業員の場合には給与所得控除といって一定の金額があらかじめ経費として差し引かれていますので、事業主のような経費を使った節税は基本的にできません(事業規模で収入があれば、認められる余地が出できます)。
ですが、個人事業主として業務委託形態でセラピストをしていると、経費についてはまた話が変わってきたりします。
採用活動について
セラピストを多数必要とする当店のような事業形態では、どのようにセラピスト採用についても、どのような採用がむいているのか。採用するためのノウハウとして自分にかけているものは何か。
例えば、採用にはページを定期的に更新する必要があります。
これは私の実体験ではなく、どこの求人媒体サイトに話を聞いても、担当者が判で押したように同じ答えが返ってきますので、情報を更新したほうがいいことは間違いないです。これも自分で情報をとりに行ったからこそわかることです。
通り一遍の情報だけではなくさらにそれはどういうことなのか?と深いところまで調べることで事業に必要な情報がわかってきます。
ネット検索だけでは情報を得られない
何事もGoogle検索で調べられるようになってきましたし、最近ではチャットGPTが登場してきましたので、公開情報はだれでも調べられるようになりました。なので、誰が調べても同じ結果になる情報は日本中のどこにいても調べることができます。
ただ、本当に必要な情報はインターネットには乗っていなかったりします。このブログも赤裸々に書いてあるように見えるかもしれませんが、経営しているうえで身に付けてきた、公開できない大切な情報は書いていないのです。
こうした情報は、実際にあってお話をする機会があると得ることができますが、私に限らず事業をやっている人の本音は実際に話を聞かないと分からなかったりするものです。
リラクゼーションサロンの事業を立ち上げるってどうなの?という疑問があったとして、それを調べるためにGoogle検索したとします。このブログにはその過程を書いていますが、それでも書いていることは私が経験したことの10%にも足りません。
ですから、自分で足を運んで人に話を聞きに行く、体験してくるなどオフラインでの情報収集が大切になります。誰もが情報に触れられるようになればなるほど、本当に大切な情報はオンラインにはでてこないということを意識してこれからも情報を積極的に取りに行く姿勢を維持したいものです。