平和島のお店紹介

平和島のテイクアウト:オイナリアン東京(チキンといなりめし) 平和島店

平和島のランチ情報をチェックしていたら、新しいお店がみはら通りにできていました。テイクアウトの稲荷ずし専門店、オイナリアン東京です。

沖縄県外初出店

場所はみはら通り、安倍川もちの老舗、餅甚の隣にオープンしています。オープンしたのは2022年10月。近所なのに一本道路が違うと、なかなか気が付かないものですね。

 

場所はみはら通りにある安倍川餅の老舗、餅甚のすぐ横です。ヴィラ平和島(公式ページ)からは歩いて3分程度。

普通のおいなりさんではなく、沖縄風のお稲荷だということを全面的に押し出しています。

ちいさな店舗はその店のウリが欠かせませんが、こちらは沖縄で親しまれている味、ここだけでしか食べられない味を打ち出しています。

沖縄の稲荷ずしは三角形

稲荷ずしというとみなさま、どんな料理を思い浮かべますか?関東と関西では形の常識が違います。関東は俵型で、濃い口しょうゆで濃い茶色に煮込んだものをつかいます。

かたや関西は三角形。薄口しょうゆをつかいますからいろも黄金色にスッキリとしています。

私は関東人ですから、お稲荷さんといえば茶色で俵型だと思い込んでいましたが、違うんですね。果たして、沖縄で独自の進化を遂げた沖縄稲荷ずしは三角形の薄口しょうゆで煮込んだ薄い色です。

皮に特徴あり

稲荷ずしというと、厚いお揚げさんをひらいて詰めるのが一般的ですが、沖縄の稲荷ずしは皮が薄く、その分ご飯がたくさん詰まっているのが特徴とのこと。

1960年代に登場した時には関東と同じような厚い皮の商品だったようですが、沖縄の暑い気候にあわせて腐敗しないように独自の進化を遂げたと言われています。

チキンといなりずしが看板商品です

さて、能書きはこれくらいにして、実際にいただくとしましょう。お腹減りました。

看板メニューのおいなりさんは1個150円で注文は2つから(300円~)。

せっかくなので、セットメニューをいただきます。

稲荷ずし2個とチキンと飲み物がセットになったいなチキセット。そして稲荷ずし2個とチキン1個と沖縄そばだしのスープがセットになったいなチキだしセットです。今回はいなチキだしセットをいただきました。

まず口にいれて感じるのは、お米の粒の大きさです。ツヤがあり粒が大きい北海道産のななつぼしを使っています。口に入れて皮をかみしめると、薄いながらも存在感のある皮の甘いうまみがやってきます。ゴマがプチプチと食感のアクセントと風味を添えてくれます。

もう一個食べようと思ったら、気が付けばすでに2つ食べてしまいました。

ここでしか味わうことができない商品だけに、売り切れてしまうこともあるそうです。

(売り切れると通り側にこちらが出るようです。この日はまだ売り切れていませんでした。)

ニンニクの風味は抑えめに

こちらで販売しているチキンですが、実はニンニクの風味をどれくらいにするかという事にたいへん苦心されたとのこと。沖縄とは事情が違うので、ニンニクの臭い問題に取り組みながらカリカリとしたガーリックチキンを開発したそうです。

私は自分で唐揚げをつくるときには、すりおろしのニンニクを2片、3片とたっぷりつかって揉みこんで作るので個人的な好みとしてはニンニクが効いていないなと感じます。

ガーリック入りとは書いてありますが、控えめなテイストですね。

沖縄そばのスープ

沖縄そばのスープはあっさりとしていて、稲荷ずしとよく合います。

こちらはかわいくデフォルメされたシーサーがスープの中に2枚浮かんでいます。目では確かに2匹いることを確認したのですが、おいしくて一気飲みした結果、写真を取り忘れてしまいました。

独自の食文化が認知されていくには

食文化というのは地方の気候や文化に密接にかかわっているので、この沖縄発祥の料理がなぜこのような形をしているのか、この味なのかというのは、ある程度説明がいるでしょう。

当初は衛生上の問題から薄い皮を特徴としたお寿司に進化していったようですが、衛生状態の問題がなくなった現代。

沖縄料理店はいまやオリジナルの味をそのまま提供することでも一定のプレゼンスを持つようになっていますし、ライバルがいない商品ですから、沖縄出身や沖縄にゆかりのある方からの口コミ効果で、時間とともにこの地域に浸透していくのではないでしょうか。

沖縄の店舗に頼み込んで15年

こちらの店舗は沖縄に2023年2月現在5店舗あるそうなのですが、沖縄以外で味わうことができるのはここ東京平和島店舗だけとのこと。

情熱が沖縄の本店社長を動かした!

店長の方にきけば、なんでも当店舗のオーナーさんが沖縄で食べて衝撃をうけたこのいなり寿司の味を是非、沖縄の人以外にも味わってほしいという熱い想いをお店に訴えかけ続け15年。

情熱が沖縄本店の社長さんの心をついに動かして、ここ東京都大田区平和島にてのれん分けをすることができたとのことです。やはりビジネスは人、情熱ですね。

そんなあついオーナーの気持ちがこもった稲荷ずし。これからも平和島の皆さまが気軽につまむことができるアイテムになるはずです。

沖縄では、家族や親戚が集まる行事にはかかせない食べ物とのこと。ここ平和島でもすこしずつ、にぎやかな場所にはお稲荷さんという文化が広まっていくかもしれませんね。

おいしいお稲荷さんとチキン、ごちそうさまでした。

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