リラクゼーションサロンを運営していると、ある程度の軌道に乗り、安定してくる瞬間があります。普段ご来店いただくお客様や、働いてくれているセラピストの皆さんには本当に感謝しかありません。
「上手くいっている」という事実は、まさに成功体験。
しかし、さらに上のステージを目指すなら、その成功体験を捨てる覚悟が必要です。今回は、私自身が実践してきた具体的な変化についてお話ししたいと思います。
成功体験を捨てるってどういうこと?
それは、安定している状態に甘んじず、あえて現状を壊して新しいことにチャレンジすることです。
- お客様が来店してくれているから現状維持でいい → もっと多くのお客様に喜んでいただける仕組みをつくる
- すでにサロンの認知が広がっている → さらに知ってもらうためのキャンペーンやイベントを企画する
「今、うまくいっているから大きく変えなくていい」という考え方は、長い目で見ると停滞に繋がりやすいんですよね。短期的に挑戦して失敗するリスクもありますが、ずっと同じことをしていることのリスクの方が大きいです。
改善を繰り返していくことで、サロンが一歩ずつ成長していくのを実感できます。
具体的に“壊してきた”こと
私自身、サロンをより良くするために、これまで「これはやらなくていいかな」と思っていたことにあえて挑戦してみました。下記のように一度捨ててみると、思わぬ収穫があったりします。
- スタッフの人数はこのままでいい
- →増員してより多くのお客様を受け入れられる体制へ。
サロンが忙しくなると、セラピスト一人ひとりが疲弊してしまうリスクがあります。思い切って増員することでお客様対応にも余裕が生まれ、サービスの質がさらに上がりました。
- →増員してより多くのお客様を受け入れられる体制へ。
- キャンペーンしない
- →お客様の悩みに寄り添ったキャンペーンを考案。
「キャンペーンなんて必要ない」と思っていましたが、実施してみると想像以上に反応が良く、新たなお客様との接点が増えました。
- →お客様の悩みに寄り添ったキャンペーンを考案。
- イベントしない
- →季節のイベントを企画し、サロンの楽しみ方を提案。
春には花粉症対策ケア、夏には冷房疲れのリカバリーなど、テーマを決めてイベントを開催すると、常連様も飽きずに楽しんで通っていただけます。
- →季節のイベントを企画し、サロンの楽しみ方を提案。
- メルマガを書かない
- →定期的にメルマガを発行し、サロンの近況やお得情報をお届け。
“メールは読まれない”なんて思い込みでしたが、定期的に送ってみると意外と反応があり、再来店のきっかけにつながりました。
- →定期的にメルマガを発行し、サロンの近況やお得情報をお届け。
- 生成AIなんて使えない
- →生成AIを活用してブログやSNSを省力化。
自分で文章を考えるより、AIの力を借りることでスピードが上がりました。その分、セラピストのセラピストの指導や新メニュー開発に時間を回せるのが嬉しいメリットです。また、投稿の頻度もあがりました。
- →生成AIを活用してブログやSNSを省力化。
- 他店舗を参考にしない
- →他店舗の取り組みを研究し、自分のサロンに合う形で導入。
他店舗の成功事例を見ると、ヒントがたくさん。まったくのコピーではなく、自サロン向けにアレンジして取り入れることで新しい試みが増えました。
- →他店舗の取り組みを研究し、自分のサロンに合う形で導入。
- メニューを増やさない
- →独自メニューを開発して新鮮さを提供。
同じメニューばかりだと常連様が退屈に感じることも。ニーズや季節に合わせて新メニューを追加すると、サロン全体に活気が生まれました。
- →独自メニューを開発して新鮮さを提供。
“壊しては新しくする”を繰り返す
これらの取り組みは、最初から自信をもってできたわけではありません。
- 投資して失敗したらどうしよう
- 儲かっているし、今のままで十分だよな…
そんな葛藤もありました。けれど、実際にやってみると、改善点が見えてきたり、新しいお客様のニーズに気づけたりとプラスの面が多かったんです。
いかに数か月前の自分が甘かったかを日々反省しています。
大事なのは、一度やって成功したからといって満足せず、また新しいやり方を模索すること。改善に終わりはありません。
今ある成功を手放して、次のステージへ
リラクゼーションサロンの経営は、決して「これで完成」というゴールが存在しません。お客様のニーズや時代の流れによって、常に新しい可能性が広がっていきます。
だからこそ、いま上手くいっていることにあぐらをかかず、思い切って壊してみる勇気を持つのが大切です。