サラリーマンにとっては、転職サイトは使う側で料金がかからないのが当たり前です。場合によっては転職するとお祝い金のようなものがもらえる制度があったりします。
仕事を探している人が転職サイトを見て、この広告をだすのに一体いくら金額がかかるのだろう?などと考えることはまずありませんが、事業オーナーとして求人広告をだす立場になると、都度お金がかかるのをひしひしと感じます。
私たちが普段目にする広告はすべて出稿する側が費用を払っているんですよね。ハローワークだけは税金で運営されているので、雇用を出す側もタダで利用することができますが。
さて、求人にはいくつか課金の方法に違いがあります。
大きく分けて、掲載課金と、採用課金です。掲載課金は一週間、一か月など掲載期間を限定してその期間に広告媒体の枠に自分の広告をだすことができるというもの。採用課金は採用が決まった時点で支払うものです。
たくさん応募が来る業態であれば、掲載課金のほうがオトクですしほとんどの業態ではこちらの方が向いています。結果として、一人当たりの採用コストは安くなるからです。
ただ、ここまで1年ぐらい経営してきて、リラクゼーションサロンという業界は広告宣伝費用をかけても媒体によっては全く来ないことがある業態なんだなと感じます。言われてみれば当店含めてどこのサロンも人手不足ですから、普通に採用しているだけではなかなか採用できません。
ずーっと応募がないのに掲載課金を出し続けて全く人が来ないと「本当にみられているのだろうか?」という疑問が浮かんでくるほどです。
確かにページのデータとしてはちゃんと閲覧されていますので、当店の求人広告に改善すべき点、訴求するポイントは見直すべきなのですが、求人応募がないとどこを変えたらいいのだろうか、という悩みを抱えてしまいます。
だったらいっそのこと一回当たりは高くても採用課金のほうがいいのかもしれません。
もちろんリラクゼーションサロンの中には採用課金で上手く採用をしているところはあります。ですが、どうも成功報酬のほうが相性がいいような気がするのです。
リラクゼーションサロンの場合には、採用後も100時間以上の研修を経てデビューすることになりますし、一人前になるにはさらにそこから何百時間もの実践経験を積んでいきます。そのことを考えると入口でいくらかかるかよりも大きなお金が教育でかかりますので、比重としては少ないのです。
その視点でいえば確かに一人で見ると割高なのですが、たくさん採用するわけではないのであまりトータルの費用は変わらないですし、納得感があります。
広告は課金ゲーム
求人広告は様々な方法で運用し続けていくしかありません。無料であればお金はかかりませんが、その分手間がかかりますし早く採用するというノウハウがたまりません。
有料の媒体でも他社の広告を見ながらどんな文言がいいのか、写真はどれを使えばいいのかなど頭をひねりながら、これもだめだった、あれもだめだったと言いながら自分でどの方法がいいのか考えるしかありません。
同じ手法を使ったとしても、どの方法が効果があるのかは広告を出稿している事業主の属性によって違いますので、どんな方法がいいのかを考えながら自分なりの正解を導き出すのは自腹をどれだけ切ったかという事にもなります。
もっと多くの広告を出している大手企業だって日々ABテストを繰り返しながら、どちらの方がいいのかを地道に比べているのです。
小さなサロンを経営しているのですから、採用にたくさんのお金をかけるわけにもいきませんが、失敗するのが当然というマインドで挑戦するしかありません。課金するとスピードが速くなるけれど、それだけではゲームをうまく進めることはできず、本人のやる気が必要ーさながら課金ゲームのようです。
自分一人でやっているリラクゼーションサロンであれば求人については全く意識しなくても構いませんが、当店の様にセラピストが何人も働いている現場では採用活動は店舗ある限りつづきます。
一緒に働いてくれる仲間にどうやったら当店のことを知ってもらえるか、面白そうだなと感じてもらえるか。
広告の分野は新しい試み、勉強を続けていかないとおいていかれます。
これからリラクゼーションサロン業界だけではなく、他の業界との間で仕事を探している人の奪い合いが厳しくなります。
採用ではほかの店舗様、いやそれ以外の業態との競争になっているということをしっかりと意識することで行動をまた引き締めていきます。