聞くことができる組織は強い
リラクゼーションサロンを経営していると、スタッフからの要望や意見というのは日々たくさん出てきます。
「こうしたい」「あれを変えたい」「もっとこうできないか」——現場にいるからこそ見えている課題や希望です。
ただ、正直なところ、それらすべてを叶えることはできません。
人数が増えれば増えるほど、個別最適ではなく、全体最適を考えなければいけなくなります。
現場視点だと正しいことでも、経営者としては「それを導入したら最初はいいけど、評価するのが難しくてそのあと安定的に運用できない」ということもあるわけです。
公平性や持続可能性を考えると、「全員の希望を満たす」というのは現実的ではないんですね。
それでも、だからといって「どうせできないから言わなくていい」という空気になってしまうと、組織としては一気に弱くなります。
不満は表に出ないまま溜まり、やがて大きな問題になります。
だからこそ、まず大事なのは「聞くこと」。
解決できるかどうかは一旦置いておいて、しっかり話を受け止めることが、組織の土台になります。
オーナーの役割は解決だけではない
私は基本的に現場に入ることはありません。
日々のオペレーションはスタッフに任せていますし、自分が行って何かを変えることもほとんどありません。
出来ていないと感じることもありますが、それは都度粘り強く説明するしかないでしょう。
やること、、強いて言えば、差し入れを持っていくくらいです。
ただ、それでも現場に顔を出したときには必ず声をかけます。
「最近どう?」
「何か困ってることない?」
「新しい人、どう?」
こんな何気ない会話です。
正直、特別なことは何もしていません。
それでも、この聞く時間を積み重ねていくと、少しずつ変化が出てきます。
スタッフが、ぽつぽつと話してくれるようになります。
「実はこう思ってました」
「こういうところがやりにくいです」
こういった声が出てくるようになるんですね。
特にマイナスの部分をつぶすというのが大切で、+の部分というのは人によって違いますので満たすのは難しいですが、マイナスの部分はスタッフが共通して不満に思っていることがありますので解決の優先度は高いです。
ただ、全部私も出来ているわけではないのですけれどもね、、頑張ります。
オーナーの役割は、すべてを解決することではありません。
安心して話せる場所をつくること、それ自体に価値があります。
小さな会話の積み重ねが信頼になる
コミュニケーションというのは、一回で何かが変わるものではありません。
むしろ、一回で伝わることの方が少ないです。
だからこそ、繰り返しが大事です。
特別なミーティングではなく、日常の中での一言。
「最近どう?」
これを何度も何度も続ける。
そうすると、「言ってもいいんだ」という空気ができてきます。
ここが大きなポイントです。
組織において怖いのは、問題があることではなく、問題が見えなくなることです。
聞く文化があると、小さな違和感の段階で気づくことができます。
結果的に、大きなトラブルを防ぐことにもつながります。
技術と組織は伝え続けて育つ
同時に自分がどういう組織を作りたいのかを伝える機会でもあります。いつも同じことをいっているので「またオーナーは同じこといっているわ」と思われているかもしれませんね。
それでもかまわないです。
私自身、今強く思っているのは「全体の技術水準を上げたい」ということです。
誰が担当しても、一定以上の満足を提供できる状態を作りたい。
これは簡単なことではありません。
一人ひとりの経験値も違いますし、習得スピードも違います。
だからこそ、この考えは一度伝えただけでは浸透しません。
何度も何度も、繰り返し伝える必要があります。
そして、そのための土台になるのが「聞く姿勢」だと思っています。
こちらの考えを伝えるだけではなく、相手の声も聞く。
その往復の中で、少しずつ組織の方向性が揃っていきます。
完璧に揃うことはありません。
それでも、方向が同じであれば、組織は確実に前に進みます。
