最近あらためて思うのですが、AIを使うと作業そのものは本当に早くなります。
文章を整えたり、考えをまとめたり、キャンペーン案を出したり、言葉にできなかったことを形にしたり。そういう意味では、今はものすごく便利な時代になったなと思います。
でも一方で、AIを使えば何でもうまくいく、というのはやっぱり違うなとも感じています。
結局のところ、出てくるものの質を決めるのは、こちら側にどれだけ中身があるかなんですよね。つまり、根っこのところには経験が大切だということをすごく実感しています。
オーナーとして積み上げてきたものが、言葉の厚みになる
ここでいう経験というのは、オーナーとしての経験値です。
どれだけ採用に向き合ってきたか。どれだけ集客に悩んできたか。売上をどう管理してきたか。苦しい時期をどう乗り越えてきたか。セラピストとの人間関係でどれだけ悩み、試行錯誤し、少しずつでも克服してきたか。
お金の算段、新メニュー作り、月ごとのキャンペーン、予期せぬトラブルへの対応、長く続けることで出てくるマンネリとの戦い。
そういう現実の積み重ねがあって、初めて「語る中身」になるんだと思います。
だからこそ、何も経験していない状態でAIだけを使っても、どうしても薄いものになるのは当然なんですよね。
整った文章にはなるけれど、読んだ時に残るものが少ない。逆に、経験してきた人の言葉は、多少不器用でもどこかに重みが出る。AIはそこを増幅してくれる道具であって、ゼロから本物の厚みを作るものではないんだろうなと思います。
1年目に書けることと、4〜5年目に書けることは違う
同じテーマでも、1年目の人が書けることと、4〜5年目の人が書けることはやっぱり違います。
1年目は、何も分からない分だけ勢いがあります。やる気もありますし、壁があっても「こうやって乗り越えるんだ」とまっすぐ書ける。その熱量は、あの時期にしか出せないものだと思います。
ただ、その分どうしても荒削りなんですよね。もっと言えば、間違ってます。先輩から見ると、予測できることにドキドキしている感じです。ホットペッパービューティつかってちゃんと運用すればお客様来ますけど、最初は来るかどうかも不安です。
その他にも今振り返ると「いや、それはまだ見えていなかったな」と思うこともたくさんあります。他の人から見たら、少し危うく見えることもあると思います。
一方で、4〜5年目になると、最初の頃のような勢いだけでは語れなくなります。正直、あの頃みたいな情熱一辺倒ではいけません。でもその代わりに、経験してきたからこそ見えてくるものがあります。特に大きいのは、管理面や仕組み化の大切さです。
情ではなく、仕組みで守ることの大切さ
長く続けるほど思うのは、サロン経営は気持ちだけでは回らないということです。
もちろん、セラピストさんに丁寧に接することは大前提です。
でも、家族のように感覚で接するのではなく、仕組みを整えて、公平に運用して、誰が見ても分かる形にしていくことのほうが、結局はみんなを守るんですよね。情による運用は、不備を誰かにつつれるとすぐに崩れます。
合理化すること。標準化すること。感情ではなくルールで整えること。スタッフのことを大切に思う気持ちは変わりませんが、情があっても制度が整っていないとセラピストの心の中でもやもやが蓄積していきます。
こういう考え方は、恥ずかしながらそうやって私の実務の不行き届きで愛想をつかして当店を去っていったスタッフが数人いるからこそ身に染みているのです。本当に自分が情けないなと思います。
その時は自分の実力精一杯やっているので、不備があってもそれくらいは勘弁してよと思ってもそれはスタッフには通じません。数人には通じるかもしれないですが、通じないと思ってやった方がいいです。
といっても、数年やってみないとなかなか腹落ちしない部分かもしれません。でも私は、4〜5年やってきた今、ここはかなり確固たる信念として残っています。
だからこそ、今の感情を記録しておく意味がある
そしてもうひとつ大事だなと思うのは、その時々の感情も含めて残しておくことです。
1年目には1年目の熱があるし、4〜5年目には4〜5年目の冷静さがある。さらにこの先1〜2年続けば、また違う景色が見えて、考え方も少しずつ変わっていくはずです。
だから、経験していく中で、その時の自分が何を感じ、何に悩み、何を大切だと思ったのかを、リアルタイムで記録していくことにはすごく意味があると思っています。
その過程で生成AIを使って、うまく言葉にまとめていく。これは今の時代、とても相性のいいやり方だと思います。
今の生成AIは、本当にきれいに整理してくれます。
だから、使う人と使わない人では、残せる記録の量も質も、これからかなり差が出てくるはずです。
ただし大事なのは、AIに全部任せることではなく、自分の経験をちゃんと持っていること。そこがあってこそ、AIは力を発揮するのだと思います。
