オーナーのつぶやき

AI時代、楽をするためにはめちゃくちゃ勉強しないといけない

以前、「AIや自動化が進めば進むほど、人間がやることはどんどん少なくなっていく」という話を書きました。

実際、私自身も仕事の自動化をどんどん進めています。

会計、人事労務、システム、文章作成、データ処理。

今まで人が時間をかけてやっていた仕事のかなりの部分を、AIやシステムに任せられるようになってきました。

そうすると、

「これから人間は何もしなくてもよくなるのではないか」

と思えてきます。

でも、実際にやってみると、どうもそんな単純な話ではありません。

「知っている人」が楽になっている

今のAIを使っていて強く感じるのは、

何も知らない人が何もしなくてよくなったのではなく、知っている人が圧倒的に楽になった

ということです。

例えば、人事労務の基本を知っている人がAIを使えば、人事労務の仕事を大幅に効率化できます。

会計を知っている人なら、会計処理を自動化できます。

システムの仕組みが分かっている人なら、自分の業務に合わせたシステムをAIと一緒に作ることができます。

ライティングについて基本的なことを知っている人なら、AIを使って大量の文章を短時間で作ることができます。

逆に、その分野について何も知らない状態で、

「AIがそう言っているから大丈夫でしょう」

と全部任せてしまうのは、まだちょっと怖い。

AIが出してきた答えが正しいのか間違っているのか、自分で判断できないからです。

すべての事業責任をオーナーは負っていますから、なにが起こってもオーナーの責任です。

AIがしたことだろうが、従業員がしたことだろうが、オーナーの責任です。

最後は知っている人が確認する必要があります。

つまり現在のAIは、

専門知識を不要にしたというより、専門知識を持っている人の生産性をものすごく高くした

という段階なのだと思います。

いつか「知らなくてもいい」時代は来るのか

ただ、これもいつまで続くのかは分かりません。

例えば自動車を考えてみます。

私たちはアクセルを踏めば車が前に進み、ブレーキを踏めば止まり、ハンドルを右に切れば右に曲がることを疑いません。

その裏側でエンジンやモーターがどう動いているのか。

ブレーキがどういう仕組みで車を止めているのか。

ほとんどの人は知りません。

それでも安心して車を運転しています。

ところが、自動運転になると、

「本当にちゃんと止まるの?」

「本当に任せて大丈夫なの?」

と不安になる。

おそらくAIも今、この段階なのだと思います。

どこかに「信頼の転換点」のようなものがあって、一定の水準を超えた瞬間、

「仕組みなんて知らなくてもいい」

となる可能性はあります。

会計を知らなくても会社の経理が完全自動で終わる。

労務を知らなくても給与計算から手続きまで全部終わる。

プログラミングを知らなくても会社のシステムが勝手に構築される。

そんな世界が来るかもしれません。

ただ、私はまだ少し懐疑的です。

結局、どこまで自動化されても、その仕組みのどこかには「分かっている人」が必要なのではないかと思うからです。

楽をするために、めちゃくちゃ勉強する

そう考えると、またいつものパラドックスにぶつかります。

楽をするためには、めちゃくちゃ勉強しないといけない。

これです。

私は「仕事を減らしたい」「できるだけ自動化したい」と思っています。

ところが、そのためには会計を勉強する。

人事労務を勉強する。

システムを勉強する。

文章を勉強する。

業務フローを勉強する。

結局、ものすごく勉強しています。

「それだったら最初から専門家に外注した方が楽なのでは?」

という話にもなります。

確かにそうです。

でも、自分である程度やることには大きなメリットがあります。

それは、ノウハウが自分の中に蓄積されることです。

一度理解して仕組みにしてしまえば、その知識は次の仕事にも応用できます。

一つの業務を自動化した経験が、別の業務の自動化につながる。

一つのシステムを作った経験が、次のシステムを作るときに使える。

この蓄積がものすごく大きい。

もちろん、本当に専門的なところまで全部自分でやる必要はありません。

最後は税理士、社労士、弁護士、エンジニアなど、それぞれの専門家に確認してもらえばいい。

でも、その手前までは自分で理解して、自分でAIと一緒に作ってしまう。

私は今のところ、このやり方が一番面白いと思っています。

一人で100人分、1000人分働ける人が出てくる

そして、この先にはもっと面白い世界があります。

AIとシステムを使いこなせる人は、一人でとんでもない量の仕事ができるようになります。

昔なら10人必要だった仕事を一人でやる。

さらに進めば100人分、場合によっては1000人分の仕事を一人で動かす。

そんな人も出てくるでしょう。

会社というものの形そのものが変わる可能性があります。

一方で、全員がそんな生き方をする必要もありません。

誰かが作った優秀なAIやシステムを安価に利用して、仕事そのものに使う時間を減らすこともできるからです。

つまり、大きく二つの方向が出てくるように思います。

一つは、

AIを徹底的に使いこなし、一人の生産性を100倍、1000倍にしていく方向。

もう一つは、

AIによって必要な仕事を最小限にして、浮いた時間を人生を楽しむことに使う方向。

どちらが正しいという話ではありません。

むしろ両方が同時に進んでいくのでしょう。

最後に残るのは「面白いこと」なのかもしれない

そして、人間がやらなければならない仕事が減っていった先に何が残るのか。

最近、私はこれがすごく面白いと思っています。

ライブに行く。

スポーツを見る。

旅行する。

美味しいものを食べる。

誰かと会う。

話す。

笑う。

感動する。

面白いことをする。

結局、人間はどんどん**「感情が動くこと」**に時間とお金を使うようになるのではないでしょうか。

すでに現代社会でも、生活に最低限必要なものだけではなく、娯楽、旅行、スポーツ、ゲーム、エンターテインメントなどに巨大なお金が動いています。

言ってしまえば、人類は豊かになるほど「暇をどう過ごすか」にお金を使うようになっている。

AIによって生産性がさらに上がれば、この傾向はもっと強くなるのかもしれません。

そうなると、AI時代に価値を持つのは「正確に事務処理ができること」だけではなくなります。

面白い。

楽しい。

会いたい。

応援したい。

また来たい。

そういう感情を生み出せる人や場所の価値が、むしろ高くなっていく。

AIによって仕事がなくなるという話は、どうしても暗い話として語られがちです。

でも、私は逆の見方もできると思っています。

つまらない仕事を機械に任せて、人間はもっと面白いことをやればいい。

ただし、その世界にたどり着くために、今のところ私はめちゃくちゃ勉強しています。

楽をするために、めちゃくちゃ勉強する。

何とも矛盾した話ですが、少なくとも今のAI時代は、そんな時代なのだと思います。

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