令和4年(2022)年、11月4日は酉の市(とりのいち)、一の酉。
11月の酉の日に行われるので、毎年開催する日がかわります。今年の一の酉は11月4日(金)、二の酉は11月16日(水)、三の酉は11月28日(月)です。
江戸時代の日の数え方では、十二支の順番で日付が変わっていきますので、12日ごとに酉の日がやってきます。そう、子、丑、寅・・という順番なのです。
カレンダーによっては今年の様に月3回あることもありますが、大体の年は月2回です。
大田区で一番元気がいい酉の市は大森鷲神社
酉の市と言えば浅草の鳳神社と長国寺、新宿の花園神社が有名ですが、われらが東京都大田区大森にも鷲(おおとり)神社があります。城南地区では最大級の酉の市なんです。
私もリラクゼーションサロンの商売を始めたことから今年はぜひ縁起を担いでみようということで、大森にある鷲神社にいってきました。
大森駅に大きな熊手が飾ってありました。これはJRが買ったものでしょうか。
熊手の下には酉の市の案内も張られていました。すこしレトロなデザインで、大正・明治初期のようないでたちの男性が熊手を手に歩いています。
絵から想像するに、この時期の熊手は今のような装飾が施されているものではなかったのでしょうね。
大森駅からほど近くにある鳳神社にちかづくと、笛と太鼓の音色が響いてきます。遠くからでも煌々と光るライト。
ここ二年は新型コロナの影響でお祭りも自粛ムードが漂っていましたが、今年のお祭りはそんな気配を微塵も感じさせません。酉の市に集まってきた人でごった返しています。
この日のために何か月も前から用意してきたであろうピカピカの提灯がまぶしいです。
参拝にならぶ長蛇の列
最後尾はこちらの看板をもつ係員の位置からみて、参拝するのに軽く30分以上はかかりそうです。連れ立ってくれば話しながら時間をつぶすことができますが、今日は一人で来ていたので寂しさ募ってしまいます。
今日は熊手を買いに来たので、参拝はまた今度改めてにしましょう。
御朱印は酉の市限定!
普段は御朱印は受け付けていないそうですが、酉の市の日だけは御朱印をもらえるとのこと。一年に二日しか受け付けてくれません(2022年のように三の酉があれば三日)。
出店もたくさんでています
焼き鳥、やきそば、フランクフルト、ジャガバタなど、様々な屋台がでていますね。酉の市だけに鶏関係の食べ物が多い気がしますが、私が取り乱しているだけなのでしょう。
境内にはいって参拝する人の流れの横でぎっしりと屋台が出ていて、訪れた人たちが思い思いに食事を楽しんでいます。
熊手が売っているスペースへ
さあ、いよいよ熊手が売っているブースに足を延ばします。これまでは完全に冷やかしでしたが、今年は買う気で来ています。
ですが、価格も書いていないので、初心者はドキドキですね。一通り眺めながら店舗を通り過ぎます。
熊手を買うのは縁起をかつぐ商売人がメイン。大森の鳳神社には、5つほどの業者がブースをもってそれぞれ掛け声をかけています。
普通の商売と違うのは、ほっといてもお客様が買ってくれることでしょう。一年に二三度しかない機会ですし、これを逃すと一年間買うことができません。
ですから、呼び込みなんてしなくても次々に熊手が売れていきます。ではなぜにぎやかかというと、熊手を買ってくれた人に熊手商が威勢のいい手締めをしているからですね。
手締めは元気をもらえます
どれにしようかみているうちに、商売をされているであろう夫婦がさらっと一万円のくまでを買っていきます。すると紺色や灰色の半纏に身を包んだ熊手屋さんが手締めの準備をはじめました。
火打石でカチカチと切り火をきって、厄除け、邪気払いをしながら「〇〇様の益々の、益々の家内安全、商売繁盛、開運招福を願いまして~ヨーッ!!!」
チャチャチャッ、チャチャチャッ、チャチャチャッチャ!
「ありがとうございました~!!!」
お客さんの周りを熊手屋さんが取り囲んで大きな掛け声をかけながら三三七拍子で手締めをしてくれます。
そばにいるだけで元気をもらえます。
聞いてみるとそれぞれのお店で手締めのリズムやセリフが違いますね。
肌寒いうえに小雨が降ってきましたが、熊手の販売するスペースは人でごった返しており、全く寒さを感じません。
なぜくまでが開運アイテムとなったのか?
くまではもともと、穀物をかき集める竹製の農作業の道具でした。その形から意味が転じて、幸運をかき集めるという縁起物になっていったのです。
江戸時代には熊手にをつけるだけのシンプルな装飾でしたが、今日の縁起物としての熊手は派手な装飾がついています。招き猫、米俵、七福神、大入り袋、稲穂、千両箱、鯛、亀、鶴など縁起物で装飾されています。
価格が上がれば上がるほどそれぞれのアイテムのグレードもアップしていきます。
使い終わった熊手は一年後に神社に返します
一年前に買い求めた縁起物は、こちらのスペースにうずたかく積まれていました。燃えるゴミでも出すことはできますが、酉の市を開催している神社ならば、かならず招福熊手を納めるスペースがあります。
捨てるよりも、熊手は1年飾ったら社寺に納め、お焚き上げをしてもらったほうがいいですよね。
熊手を買うならちいさいものから
商売人が熊手をかうなら、最初は一番小さいものからがいいようです。熊手は商売が発展するにつれてすこしずつサイズをアップしていくのがいいとのこと。もしあまり商売がうまくいかないようでも、前の年と同じサイズを買えばいいとのこと。
「出る前に負ける事考えるバカいるかよ」
アントニオ猪木の声がしました。
が、ここはセオリー通り一番小さい熊手を買うことにしました。ヴィラ平和島にはスペースの関係で竹の取っ手がついた昔ながらの熊手は置くことができないので、置物タイプの熊手を購入します。
それなりに置くタイプの商品を見かけたところからして、今時の家庭・オフィス事情では、置くタイプしか設置できないところも多いのでしょうね。
店員さんがペタペタとシールを張ってくれました。商売繁盛、招福開運などのシールを購入してから貼ってもらえます。
手締めをしてほしいなら1万円から
小さいサイズから購入したのはいいのですが、残念ながら1万円以上でないと、手締めはしてもらえません。
5,000円以上の商品を買うと火打石でカチカチと切り火をしてもらえるようです。来年以降、もっと商売を繁盛させて大きい熊手を買いたいものです。
毎年同じところで買う人が多く、このようにリピーターさん用の入山(お客様の名前を書いた板)が用意されています。
リピーター商売なのは、マッサージ屋と同じですが、一年に一度、二度の商売なので、常連さんを逃さないようにしっかりと準備しています。
新規購入された方が連絡先を書くような紙もありましたので、季節が迫ってきたらダイレクトメールをだすのでしょうね。
熊手を買ったらまっすぐに家に帰ります
熊手をかったら寄り道せずに家までまっすく帰ったほうがいいとされています。せっかくの開運アイテムが寄り道することでせっかくのご利益が少なくなってしまうそう。
また、堂々と手の前に持って家まで持ち帰ることが縁起のいい運び方とされています。
ちいさくてそんなに格好がつくサイズではありませんか、買った熊手、しばらくお客様が目にする玄関に飾っておくことにしましょう。
