オーナーの仕事って、本当にやることが多いです。
人事のことを考える。
採用を考える。
集客やプロモーションを考える。
毎月の数字を見る。
それだけではありません。
日々起こる大小さまざまなトラブルを解決しながら、中長期では「この店舗をこれからどうしていくのか」を考える。情報収集も必要です。
私の場合は、それに加えてシステム開発のようなことまでやっています。
本当は、全部手を抜きたいんです。
理想を言えば、株を持っているだけのような状態で、何もしなくても事業が回ってくれたら最高です。
ただ、小さな会社のオーナーは、なかなかそこまでいきません。
結局、自分でやらなければならないことが残ります。
やらなくなると、できなくなる
ここで最近感じていることがあります。
しばらくやっていない仕事って、忘れるんですよね。
例えば、自分で作ったシステム。
「このプログラムを動かして、その次にこれを動かして……」
作った本人なので、もちろん分かっています。
ところが数か月触っていないと、
「あれ、これどうやって動かすんだっけ?」
となる。
できなくなったわけではありません。
でも、手の動きが鈍くなるんです。
筋トレと同じです。
使わない筋肉は落ちていく。
だから最近は、全部の作業を自分でやるのではなく、準備段階まではできるだけ人やシステムに任せて、最後の重要なところには自分が触るという形にできないかと考えています。
生成AIは、さらに怖い
特にこの感覚が強いのが生成AIです。
2026年6月ごろから、私は漫画を作り始めました。
ところが、たった数か月でもうかなり違います。
画像生成の精度が上がって、表情も作りやすくなった。周辺の編集ツールもどんどん進化しています。
これまでのソフトウェアなら、
「もう少しここが便利になったらいいのにな」
と思いながら何年か使っていると、いつの間にか改善されていた。
そんなスピード感だったと思います。
生成AIは違います。
数か月で、ババババッと変わっていく。
だから怖いんです。
触らないでいると、すぐに感覚が古くなる。
半年前の「できる・できない」の感覚で話していると、もう全然違う世界になっている可能性があります。
完全にはプレイヤーを辞められない
私は今、店舗の現場にはほとんど入りません。
その意味では、現場のプレイヤーからはかなり離れています。
でも、バックヤードのプレイヤーからは完全には抜けられない。
採用も、人事も、数字も、マーケティングも、システムも、生成AIも。
全部を100点でやる必要はありません。
ただ、完全に手放してしまうと感覚が鈍る。
ブログだって同じです。
少し休むと、再開するのが大変になる。
文章を書く筋肉も落ちるんですよね。
だから、少しずつでも触り続ける。
これが大事なんだと思います。
オーナーには「オーナー筋」がある
セラピストには、セラピストとして使う筋肉があります。
毎日施術するから、身体も技術も鍛えられていく。
オーナーにも、それとは違う筋肉があると思います。
採用を考える筋肉。
数字を見る筋肉。
問題を解決する筋肉。
仕組みを作る筋肉。
新しい技術を試す筋肉。
そして、バラバラに見える情報をつなげて「次に何をするか」を考える筋肉。
私はこれを勝手に「仕事筋」と呼んでいます。
オーナーの仕事は、一つのことだけを深くやればいい仕事ではありません。
違う種類の筋肉を次々に使います。
だからこそ、全部を自分で抱える必要はない。
むしろ任せられるものは、どんどん任せた方がいい。
でも、完全に触らなくなるのも違う。
作業は手放す。でも、感覚は手放さない。
これから生成AIによって、できる人とできない人の差はますます大きくなっていくと思います。
だから私自身も、まだまだトレーニングです。
筋肉は、使わなければ落ちる。
経営も同じ。
オーナーも筋肉をつける。
そして、その筋肉を落とさないように、今日もちょっとずつ使い続ける。
そんな仕事なのかもしれません。
