オーナーのつぶやき

最初の一年は「トントンで儲けた」と考える

新しい事業を始めると、多くの人が「すぐに儲かるのではないか」と期待してしまいます。

もちろん、中には短期間で利益が出るビジネスもあります。しかし、長く続くまともな事業であればあるほど、最初から大きな利益が出ることはあまりありません。

例えばコンサルタントの仕事です。

「コンサルはすぐに売上が立つじゃないか」と思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。

その人がコンサルタントとしてお金をいただけるようになるまでには、何年もの勉強や経験があります。

集客の知識を身につけたり、求人の経験を積んだり、ホームページ制作やプログラミングを覚えたり、SNS運用や仕組み作りを学んだり。

そうした積み重ねがあって初めて、「私はこういうお悩みを解決できます」と言えるようになるのです。

今日初めてパワーポイントを触った人が、明日からパワーポイント作成代行の仕事を受注できるかと言えば、なかなか難しいでしょう。

まずは練習が必要です。そして経験が必要です。

どんな仕事でも、最初は学ぶ期間が必ず存在します。

だからこそ、「今日始めて明日から稼ぐ」という発想は現実的ではありません。

不動産投資も同じ

これは不動産投資でも同じです。

仮に手元に現金があったとしても、今日物件を買って明日から大金が入ってくるわけではありません。

多くの場合は融資を受けて物件を購入します。

すると家賃収入は入ってきますが、その一方で返済もあります。

修繕費も発生します。空室リスクもあります。

購入した瞬間に劇的にお金持ちになるわけではありません。

むしろ最初は地味な作業の積み重ねです。

少しずつ経験を積み、少しずつ資産を増やし、長い時間をかけて成果が出てきます。

事業も投資も、本質的には同じなのだと思います。

最初の半年から1年は学習期間

特に初めて起業した場合は、経験不足との戦いになります。

「資金繰りが大変。儲かっただけじゃダメ」

「こんなトラブルがあるのか、クレーム顧客やばいな」

「お客様はどうやって当店を選んでいただいているのか」

毎日のように新しい発見があります。

本を読んだり、人から教えてもらったりすることはできます。

しかし、本当に身につくのは自分で経験したことです。

実際に失敗してみる。

実際に困ってみる。

実際にお客様と向き合う。

そうして初めて知識が血肉になります。

だから新しい事業を始めた最初の半年から1年は、利益を追いかける期間というよりも、経験を積む期間だと考えた方が良いと思います。

もちろん赤字ばかりでは困ります。

しかし、多少トントンであったり、少し赤字であったりしても、それが経験を買うための投資だと考えれば見方が変わります。

フランチャイズが初心者に向いている理由

その意味では、フランチャイズという仕組みは非常に優れています。

ゼロからすべてを考える必要がありません。

ある程度成功したモデルがあります。

マニュアルがあります。研修があります。相談できる相手もいます。

もちろんそれだけで成功できるわけではありません。

しかし、初めて事業をする人が経験を積むには非常に良い環境です。

私はリラクゼーションサロンを運営していますが、フランチャイズだからこそ学べたことが本当にたくさんあります。

集客。

採用。

教育。

店舗運営。

売上管理。

経費管理。

これらを実際に経験できたことは非常に大きな財産です。

経験は目に見えない資産

もし最初の1年間がトントンだったとしても、それは決して失敗ではありません。

会社員として働いていたら、なかなか経験できないことを短期間で大量に経験しています。

お客様対応。

クレーム対応。

スタッフ採用。

広告運用。

資金繰り。

税金。

こうしたことを一気に学べる環境はそう多くありません。

だから私は、新しい事業を始めたばかりの頃は「トントンで儲けた」と考えるようにしています。

なぜなら、お金は残らなくても経験が残るからです。

そして経験は次の利益につながります。

むしろ最初から利益だけを求めると、大きく失敗することがあります。

経験不足の状態で無理に拡大したり、借入を増やしたりしてしまうからです。

まずは小さく始める。

経験を積む。

そして少しずつ成長する。

これが一番安全で確実な方法だと思います。

学び続ける人だけが生き残る

ただし、経験を積んだから終わりではありません。

事業を続けていると、次々と新しい課題が出てきます。

採用の問題。

物価上昇の問題。

人件費の問題。

競争環境の変化。

そして最近では生成AIの進化もあります。

数年前には考えられなかったスピードで世の中が変化しています。

特にインフレの影響は大きく、昔の常識がそのまま通用する時代ではなくなりました。

だからこそ、学び続けることが大切です。

新しい知識を身につける。

新しい挑戦をする。

新しいリスクを取る。

「これで十分だ」と思った瞬間に成長は止まります。

事業も同じです。

私自身もまだまだ勉強中です。

新しいことに挑戦しながら、失敗しながら、少しずつ前に進んでいます。

最初はトントンでもいい。

むしろそれだけの経験を買えたなら十分価値がある。

そう考えながら、これからも学び続けていきたいと思います。

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